精子幹細胞は持続的に自己複製分裂し精細管内に移植すると精子を産生できる。本研究では新しい不妊症治療の開発を目指し、ヒト精子幹細胞の操作技術を検討した。ヒト精原細胞の表面抗原を検索しCXCR4の発現を見出した。また小分子化合物ライブラリーを用いて精原細胞の分裂を促す化合物の検索や、精子幹細胞の自己複製因子GDNFのファミリー分子であるARTN、NRTN, PSPNなどや、FGFのファミリー分子、精原細胞の生存に関わるとされるBMPファミリー分子などの検索を行った。これらの結果をもとに、GFRA3のリガンドARTNなどを加え培養したところ試験管内で2ヶ月以上持続するコロニー形成が認められた。
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