①放射線障害モデル、②糖尿病皮膚潰瘍モデルの2モデルについて、症状が固定した慢性化モデルを用いて、評価を行った。 移植実験として疾患マウスにおける自家移植治療に引き続き、免疫不全動物を使ったヒト細胞治療、およびマウスにヒト幹細胞を投与する異種移植モデル(幹細胞の多くは免疫寛容であることを利用する)までを行った。 有効性と安全性の評価:有効性には、組織の生理機能評価、すなわち血流、酸素飽和度、組織酸素分圧、組織硬度、治癒能、および伸展能を測定した。治癒能では、皮膚欠損の治癒を2-4週間で評価した。伸展能では、機械的外力による組織の伸展拡張を8週間で評価する。さらに、組織学的に、皮膚構造、毛細血管数、幹細胞数、炎症細胞、線維化などの定量評価を行った。さらに、組織サンプルから、幹細胞を単離して、数と機能(増殖、遊走、多分化能)を評価した。 脂肪幹細胞や血管内皮前駆細胞の投与では、有意に治癒能の改善が認められ、血管数の増加など、再生医療としての実用性を強く示唆する結果が得られている。
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