研究課題/領域番号 |
18H02967
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
自見 英治郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40276598)
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研究分担者 |
松田 美穂 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (40291520)
高 靖 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40585882)
溝上 顕子 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (70722487)
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | NF-κB / 緩やかな炎症 / 肥満 |
研究実績の概要 |
肥満に起因する生活習慣病は、QOLを著しく低下させるとともに生命の危機にも繋がる合併症を併発する。近年、NF-κBの転写制御にp65のリン酸化が重要な役割 を果たしていることが報告されており、特にC末端の534 番目(S534)のセリン残基のリン酸化が極めて重要と考えられてきた。そこでリン酸化を受けないS534A ノックインマウスを作製した。S534Aマウスはやや肥満傾向を示し、高脂肪食(HFD)で飼育すると、食事量、飲水量共に増加することで肥満が亢進した。さらに糖負荷に対する抵抗性が減弱し、インスリン抵抗性を示した。S534AマウスをHFDで飼育すると組織学的に、脂肪肝を呈した。 一方、S534Aマウス胎仔より樹立したマウス線維芽細胞(MEF)をTNFαで刺激すると転写活性の上昇と、標的遺伝子であるIκBαの遺伝子発現を増強が見られた。更にS534AはIκBαのプロモーターへの結合が持続した。以上の結果より、S534Aは核内での標的遺伝子のプロモーター領域への結合を持続させることによって、転写活性を増強し、HDF飼育による肥満を増悪させる可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
S534Aマウスの表現形と細胞を用いた実験で予想通りの結果が得られた。今後は分子メカニズムを詳細に検討する。
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今後の研究の推進方策 |
p65の核内での分解に関わる分子を同定し、その機能を明らかなにする。またHFDによる肥満の亢進のトリガーとなる組織を同定し、組織特異的にp65の核内での分解に関わる分子のコンディショナルノックアウトマウスを作製しその表現形を詳細に検討する。
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