研究課題/領域番号 |
18H02983
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
飯村 忠浩 愛媛大学, 学術支援センター, 教授 (20282775)
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研究分担者 |
沼野 利佳 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30462716)
李 智媛 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 助教(特定教員) (70711274)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 骨再生 / 三叉神経 / PTH / 概日リズム / 骨代謝 / 神経再構成 |
研究実績の概要 |
本研究では、三叉神経をはじめとする感覚神経による成熟機能骨の再生調節機構を明らかにする。これまでの予備観察から成熟機能骨の獲得には①副甲状腺ホルモン(PTH)の作用リズム、②感覚神経での骨・神経血管リモデリング因子の発現、および③神経概日リズム調節が相互連関することを観察している。これらの知見を発展させ遺伝子改変動物による骨再生実験系によりこれらの連関機構を検証する。野生型および概日リズム障害(全身性、神経特異性)ラットに、PTH投与による頭蓋骨欠損・再生モデルを適用する。組織再生の解析系として、骨再生と血管および神経軸索リモデリングの相関を解析するための、定量的3次元蛍光イメージング法を応用開発する。分子オミクス解析等を加え、形態と分子の両面から解析する。全身骨代謝状態をモニターすることにより、骨代謝と骨再生の関連を解析する。このような統合的アプローチにより「神経・骨連関」による組織再生という新たな学問的視点と新たな解析法を提示し、新規の骨再生創薬基盤創出へ発展させる。 概日リズム障害(全身性、神経特異性)ラットを用いる予定であったが、胚の凍結保存を委託した会社の統廃合などにより、当該ラインの存在確認が遅れた。また年度後半に、研究代表者が移籍したことも重なった。そのため、ラット・コロニーの再樹立が遅れている。そこで、共同研究者の沼野らのグループで系統維持している概日リズム障害マウスを用いて、実験を開始した。概日リズムを発光で可視化できるマウスを用いて三叉神経にリズムがあること、またPTHがそのリズム調節に関わる分子である可能性を示唆するデータを得ている。また、三叉神経由来の骨形成・再生因子を同定するためのオミクス解析を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
概日リズム障害(全身性、神経特異性)ラットを用いる予定であったが、胚の凍結保存を委託した会社の統廃合などにより、当該ラインの存在確認が遅れた。また年度後半に、研究代表者が移籍したことも重なった。そのため、ラット・コロニーの再樹立が遅れている。そこで、共同研究者の沼野らのグループで系統維持している概日リズム障害マウスを用いて、実験を開始した。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の移籍先である北海道大学において遺伝子組み換えラットの飼育環境を整え、ラット・コロニーの再樹立を予定している。同時に、共同研究者の沼野らのグループで系統維持している概日リズム障害マウスを用いた代替え実験を継続する。主にマウス代替え系を用いて、三叉神経における、概日リズムが、PTH、骨形成・再生因子の発現連関を解明していく。
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