研究課題/領域番号 |
18H02986
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
本田 義知 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (90547259)
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研究分担者 |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20228430)
片岡 宏介 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (50283792)
田中 知成 京都工芸繊維大学, 繊維学系, 准教授 (70585695)
南部 隆之 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80367903)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 老化細胞 |
研究実績の概要 |
これまで原因不明と一言で片付けられてきた「未知の骨形成阻害機構」の解明は、歯科における喫緊の検討課題である。近年多様なストレス(酸化ストレス・炎症等)により誘導される老化細胞は、周囲の細胞機能を減弱させ、組織修復の障害となりうることが報告された。にもかかわらず、老化細胞が骨再生に与える影響や分子機構は殆ど知られていない。本研究では、同機序の解明を進め骨再生治療に「ストレス誘導性老化細胞の制御を介した骨形成増強」という視点を追加させる知見の取得を目的とする。具体的には、①生体材料埋入時に生じるストレスがいつ、どこで、どのようにして老化細胞を誘導し骨再生に影響を与えるかを分子機構も含めて解明する。更に、②申請者らが独自開発を進める統合的老化因子緩和担体(エピガロカテキンガレート結合ゼラチン:特許第6355959号)や複数の生体材料の埋入下で老化細胞除去薬・細胞老化促進薬を駆使し、まるで遺伝子研究におけるKnock downや過剰発現の様に、生体内での老化細胞数を人工的に増減させ同細胞の機能解明の深化を図る。 本年度は、LPS含有ゼラチンを埋入した動物実験モデル(頭蓋冠骨欠損モデル)と、マイクロCT、免疫組織学的評価を用いて、ストレス誘導性老化細胞の出現挙動と骨形成の関係の解析を詳細に行った。その結果、LPSの長期刺激によって誘導されるストレス誘導性老化細胞の出現に応じて、骨再生が阻害されることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに進行が認められるため。
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今後の研究の推進方策 |
予備的検討を進めた結果、研究計画の変更を必要としないため、申請時の計画に則って実験を進める予定である。
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