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2022 年度 研究成果報告書

癌の微小環境構築に関わるkey regulatorを標的とした新しい癌治療戦略

研究課題

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研究課題/領域番号 18H03004
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関九州大学

研究代表者

川野 真太郎  九州大学, 歯学研究院, 教授 (00398067)

研究分担者 清島 保  九州大学, 歯学研究院, 教授 (20264054)
中村 誠司  九州大学, 歯学研究院, 教授 (60189040)
松原 良太  九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (60615798)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード腫瘍微小環境 / 口腔扁平上皮癌 / ΔNp63 / 浸潤 / 転移 / 治療抵抗性 / 免疫監視機構
研究成果の概要

本研究では、口腔扁平上皮癌(OSCC)の腫瘍微小環境構築に関わるkey-regulatorの候補遺伝子として、転写因子ΔNp63に着目した。結果、ΔNp63の発現減弱によりOSCC細胞にEMTが誘導され、Wnt5a-Ror2シグナルが活性化により細胞運動能の亢進を認めた。また、ΔNp63の発現減弱はIL-6の発現誘導により抗がん剤に対する治療抵抗性を増強させ、PD-L1やRCAS1の発現を亢進させることにより癌細胞の免疫監視機構からの逃避に関与していることが明らかとなった。これらの結果より、ΔNp63は腫瘍微小環境構築に関わるkey-regulatorとして機能しているとこが明らかとなった。

自由記述の分野

口腔外科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、癌細胞は周囲の線維芽細胞、リンパ球、血管内皮細胞などの間質の細胞と密接に関わりながら、腫瘍微小環境(TAME)を構築し、浸潤・転移および治療抵抗性などの悪性形質獲得を獲得することが明らかとなっている。本研究により、口腔扁平上皮癌の浸潤先端部におけるTME構築にΔNp63が機能しており、癌の悪性形質の獲得に関与していることがことが明らかとなった。今後さらに研究を発展させ、ΔNp63の発現を制御する新規遺伝子を同定することが可能となれば、ΔNp63を標的とした口腔扁平上皮癌の新規治療法開発に寄与できるものと考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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