研究課題
Hedgehog経路活性化が骨芽細胞分化初期段階に重要であることが報告されている。 特にHedgehog経路/Runx2相互作用が骨芽細胞分化において重要であることは多くの研究により明らかにされている。また、GNAS(R201H、R201C)変異をもちGsαが恒常的活性化をきたした骨芽細胞は Hedgehog経路が抑制されている一方、骨芽細胞分化促進因子であるWntが活性化している。 それにも関わらず 骨芽細胞分化は抑制されており、Hedghog経路抑制がWnt経路の上流に位置していて GNAS(R201H R201C)変異骨芽細胞分化抑制の制御ポイントである可能性がある。 そこで我々は、GNAS恒常的活性化により抑制されるHedgehog経路を活性化した場合、骨芽細胞分化は回復するのではないか? と想定した。①Hedgehog(-)であっても、Runx2 活性化により(R201H)iPS細胞の骨芽細胞分化は促進・成熟するか否か? ②(R201H)iPS細胞の骨芽細胞分化はHedgehogを活性化すれば十分に分化・成熟化するか? の2点について検討した。GNAS R201H変異は消化管良性腫瘍、悪性腫瘍、膵嚢胞疾患、膵癌などの原因遺伝子であるが腫瘍発生病態機序は未解明な点が多い。我々はMASiPS細胞を樹立し腫瘍性病変を再現したところ疾患細胞の未分化性が亢進するがわかった(5)。このMASiPS細胞を用いて 骨芽細胞分化におけるHedgehog経路活性化薬剤投与を検討したところ、抑制されていた骨分化が正常化した。したがって、線維性骨異形成症骨芽細胞分化阻害は実にHedgehog阻害がKey pointで、これを適切に薬剤投与により補正することが 治療へ直結する可能性ある。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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