地域条件によるサービス提供限界導出に基づく医療・介護連携の最適提供モデルの構築

2018 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 18H03020
• 研究機関: 宇都宮大学
• 研究代表者: 佐藤 栄治 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (40453964)
• 研究分担者: 菅原 琢磨 法政大学, 比較経済研究所, 教授 (50364659) ; 大森 宣暁 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 教授 (80323442) ; 吉川 徹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (90211656) ; 平塚 義宗 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (80266014) ; 山田 あすか 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (80434710) ; 鈴木 達也 宇都宮大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (30786281) ; 古賀 政好 東京電機大学, 未来科学部, 研究員 (20751225)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• キーワード: 医療介護連携 / レセプト

研究実績の概要

我が国の地方都市，その辺縁中山間地域では地域の衰退が顕著であり，医療・介護サービスの提供基盤の再整備が急務となっている。本研究の学術的問いは，「人口減少を伴う超高齢社会にある我が国において，特に地方都市・農山村での持続可能な医療と介護サービスのあり方とはどのようなものか」である。本研究ではこれまでに蓄積してきた医療・介護サービスの効果的な機能と立地の定量的評価手法をもとに，新たに医療・介護レセプトの連結分析によって地域に展開しているサービスの種別と総量を定量的かつ詳細に把握して可視化技術を基に条件に応じたモデルとして整理することを目的とする。また，施設系／在宅系サービスの分担域値を示し，効果的な医療・介護連携体制を提示し，実装に向けた検証分析を行う。
本年度は，上記の目的を達成するため，１）地理情報を用いた医療・介護サービス必要量の算出，および，２）医療・介護レセプトの連携指標の導出，について研究を推進した．
１）については，今後地域で必要となるサービス量を，居住地や産業構造，土地利用といった地理情報と関連させて算出した．特にサービス受給者・提供者の移動行動を定量的に示し，定量的な提供圏域を明示した．
２）については，１つの協力自治体の５年分の国保医療費，後期高齢医療費，介護保険のレセプトを分析し，協力自治体とともに分析結果の有効性，妥当性の検証，分析項目の検討を行なった．分析結果は部分的に公開可能と判断し，公開した．

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

調査を予定していた自治体との調整を行なった際，調査を順延する必要が生じたため．

今後の研究の推進方策

研究実績２）に記したレセプトの分析においては，他の協力自治体とも調整中である．研究への参画を募り，サンプルを増やしながら分析の信頼性を向上させる．

研究成果

• [雑誌論文] 中山間地域における人的ネットワークの強さと健康指標との関連性に関する研究 (2018)
  • 著者名/発表者名: 野原 康弘、佐藤 栄治、中村 哲也
  • 雑誌名: 都市計画論文集 巻: 53 ページ: 1036～1042
  • DOI: https://doi.org/10.11361/journalcpij.53.1036
  • 査読あり
• [学会発表] A Study on Maintenance Method of Public Housing -Focusing on the Center City Area and Suburban Area in Provincial Town- (2018)
  • 著者名/発表者名: Aya MIURA, Eiji SATOH
  • 学会等名: 50th Asia-Pacific Academic Consortium for Public Health (APACPH) Conference
  • 国際学会
• [学会発表] A Fundamental Study on Aggregation and Cooperation of Village from The Actual Condition of Village Function and Nursing Care Service in Depopulated Area (2018)
  • 著者名/発表者名: Nozomi KUZUHARA, Eiji SATOH, Yasuhiro NOHARA
  • 学会等名: 50th Asia-Pacific Academic Consortium for Public Health (APACPH) Conference
  • 国際学会
• [学会発表] 利便性評価と住民の生活意向を反映させた地域拠点形成に関する研究 宇都宮市のネットワーク型コンパクトシティを事例として その1 (2018)
  • 著者名/発表者名: 佐藤 栄治 , 鹿野 桃佳 , 鈴木 達也 , 野原 康弘
  • 学会等名: 日本建築学会，2018年度大会学術講演
• [学会発表] 利便性評価と住民の生活意向を反映させた地域拠点形成に関する研究 宇都宮市のネットワーク型コンパクトシティを事例として その2 (2018)
  • 著者名/発表者名: 鹿野 桃佳 , 佐藤 栄治 , 鈴木 達也 , 野原 康弘
  • 学会等名: 日本建築学会，2018年度大会学術講演