研究課題/領域番号 |
18H03022
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
今井 奈妙 三重大学, 医学系研究科, 教授 (90331743)
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研究分担者 |
福録 恵子 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (90363994)
種田 ゆかり 三重大学, 医学系研究科, 助教 (00444430)
船尾 浩貴 三重大学, 医学系研究科, 助教 (60804268)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 多種類化学物質過敏症 / 患者支援 / 看護介入 / カリキュラム作成 |
研究実績の概要 |
【調査】縦断的調査では、全国に点在しているMCS患者会の代表者(10名)より研究参加同意を得ることができ、心理社会的健康状態の郵送調査を開始した。使用尺度は、QEESI、CHIEF、CIQ、SF36であり、化学物質曝露による過敏症状の程度(QEESI)、環境的な阻害因子(CHIEF)、社会参加の状態(CIQ)、健康関連QOL(SF36)のデータを得た。オンラインによる代表者への介入の遅れに連動して、現在、郵送調査の遅れが生じている。 一方、横断的調査としては、MCS患者の社会参加状況を把握する目的で、325名のMCS患者を対象に、QEESI,SF36,CIQ,LSA(生活移動評価尺度)の4尺度を用いた郵送調査を行い、ICF構成要素間の関連性を検討した。その結果、MCS患者は50歳代の女性が最多で、就業率が低く、患者会所属率も低い傾向が明らかになった。また、健康状態と心身機能・構造、活動、参加の相互関連性を認め、ICF概念モデルを支持した。しかし、回収率が27.7%であり、MCS患者の社会参加の特徴を明確化するには至らず、当該患者らに対する郵送法調査の限界を再確認した。さらに、患者会運営上の課題に関する代表者らへの質的調査は、現在、KJ法を用いてデータを分析中である。 【介入】患者会代表者の情報交換システム(掲示板,チャット,毎月1度のオンラインミーティング)を用いて、患者会代表者6名と研究者および大学院生による情報交換を継続中である(6回開催済み)。現在、修了済みの会議内容を分析中である。 【教育】潜在看護師へのweb講義の準備、および、ニュースキャンを用いたMCS患者の訪問看護を実施するための準備(看護師へのニュースキャンの研修)を行った。また、本教育についての必要性を、第39回日本看護科学学会学術集会において、N-AGORA「未来に必要とされる看護の視点-臨床生態看護学による挑戦‐」として報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
患者会代表者らとのオンラインミーティングの準備に時間を要した。また、web講義の公開準備中にCOVID-19による社会的問題が生じ始め、現在も、潜在看護師への働きかけについては躊躇している。
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今後の研究の推進方策 |
【調査】 患者会代表者の縦断的な心理社会健康調査を継続していく予定であり、患者会運営上の課題に関しての代表者らへの質的調査の分析を済ませ、結果報告を予定している。また、郵送調査ではMCS患者の社会参加を把握できないため、今後、MCS患者と訪問看護師の両者に対する質的調査(オンラインインタビュー)を行い、MCS患者の社会参加および看護支援を阻害している要因を明らかにする予定である。 【介入】 今後も、患者代表者らとの毎月のオンラインミーティングを継続し、各回のテーマに基づくデータ収集を継続していく予定である。 【教育】 COVID-19の感染状況と社会的動向を踏まえて、潜在看護師に対する訪問看護教育(オンデマンド教育と演習および実習)を行っていく予定である。
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