本調査の実施における具体的なデータ構築作業に際して、その準備段階で調査対象地区の確定作業を行うプロセスにおいて、当該対象地域を確定するために必要とされるデータ等の利用が難しい状況が生じ、調査対象地域の具体的な選定において課題が生じることとなった。そこで新たに本調査において調査対象地区を同定するための代替手段等を含めた、調査対象地区選定に関する再検討を踏まえて、本調査におけるデータの構築作業を実施した。 また当該調査においては、先行する調査における調査項目を変更することなく用いることとし、代替のデータ構築手法において構築されたデータをより有効な形で分析することに主眼を置くこととした。しかしながら、複数回実施した調査により構築されたデータの解析と検討を行うこととなったが、第一次調査において構築されたデータと今回構築されたデータにおいては、その構築手法においては違いが生じてしまった。そのため、これらのデータを単純に統合し、いわゆる統合されたデータとして活用することには、課題があると考えられるが、本研究における最大の課題である、健康行動における類似性の発生がどのような状況から生じるかという点に関しては、それぞれに構築されたデータにより、検証が可能であると考えられる。 そこで最終年の本年度においてはこれらのデータのそれぞれを、当該研究課題における論点と照らし合わせることにより、当初想定していた仮説へのアプローチを別々の形で検討した。さらにこうした検討から、新たな仮説構築への可能性に関して検証を実施し、研究の取りまとめを行った。
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