研究実績の概要 |
研究計画書に従い、下記の研究内容を遂行した。 ①本無作為化比較試験のためのIDMC(独立データモニタリング委員会)およびデータセンターを設置。データセンターの設置は研究支援組織「日本がん治療研究機構」(NPO)に依頼した。②本無作為化比較試験のサンプル数を算出するために、埼玉医大病院救急センターのデータ・ベース(23,206人/2013年-2017年)を解析し、救急搬送患者(65才以上9,381人)の転帰を解析した。解析結果は次のとおり。・2013年は65歳以上が38,4%であったが高齢者は年々増加し、2017年には44,2%となっていた。・2017年、65歳以上の転帰は帰宅は47,4%、入院は47,9%であった。・2017年の65歳以上の再搬送率は23,8%、75歳以上の再搬送率は26,2%であった。・2013年の65歳以上の再搬送率は7,6%であり、高齢者の再搬送率は急増していた。・2017年、65歳以上の再搬送患者における初回搬送時の転帰は、帰宅が61,6%、入院が36,8%であり、帰宅患者の方が入院患者よりも統計学的有意に再搬送されていた。 ③本無作為化比較試験に導入する戦略的情報プラットホームを選択した。④本無作為化比較試験の試験プロトコールを完成させた。⑤無作為化比較試験のEDC(Electric Data Capture:電子的臨床情報収集)システムを構築した。⑥試験プロトコールを埼玉医大病院IRBに申請、承認を受けた。⑦無作為化比較試験の患者登録を開始した。
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