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2021 年度 研究成果報告書

有機フッ素化合物の第二次性徴への影響解明ー出生コホートと細胞アッセイ系による研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18H03035
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
研究機関北海道大学

研究代表者

池田 敦子  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任教授 (00619885)

研究分担者 小島 弘幸  北海道医療大学, 薬学部, 教授 (10414286)
小林 澄貴  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任講師 (10733371)
守屋 仁彦  北海道大学, 医学研究院, 客員准教授 (20374233)
宮下 ちひろ  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任准教授 (70632389)
岸 玲子  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, センター特別招へい教授 (80112449)
アイツバマイ ゆふ  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任講師 (90752907)
池中 良徳  北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (40543509)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード内分泌かく乱作用 / 有機フッ素化合物 / 出生コーホート / 遺伝子多型 / 核内受容体 / 細胞アッセイ系 / 生殖ホルモン / 遺伝子発現解析
研究成果の概要

コホート研究では、胎児期PFAS曝露による性腺機能・第二次性徴発来への影響を検討した。胎児期PFAS曝露は出生時のテストステロン値を下げ、プロゲステロン値とINSL値を上げた。PFTrDAは女児の初潮月齢を遅らせた。ESR1多型がPFASの性分化への影響を修飾する可能性を示唆した。PFOA及びPFNAがERalphaやPPARalphaのアゴニスト活性を認めたが、ERbeta, AR, GR, TRに対する活性は認めなかった。PFOA曝露による細胞内遺伝子発現変化は遺伝子約800個が上昇または抑制され、PPARalphaシグナル、サイトカインやIgEレセプターなど関連する遺伝子が含まれていた。

自由記述の分野

健康科学 環境疫学  衛生学

研究成果の学術的意義や社会的意義

有機フッ素化合物(PFAS)は、いわゆる「内分泌かく乱作用」が懸念される物質である。本研究では、比較的低濃度曝露であっても、胎児期のPFAS曝露が児の出生時の性ホルモン値を上げ、または下げ、女児の初潮開始年齢を遅らせる内分泌かく乱作用をヒトで示した。また、胎児期のPFAS曝露による性分化への影響には遺伝子多型による修飾がある、したがって影響を受けやすい脆弱な集団の可能性を示唆した。メカニズムとしてはPFASは核内受容体の細胞内シグナル伝達を引き起こし、遺伝子発現量を変化させた。既に世界的な規制対象であるPFOSやPFOA以外の化合物も、ヒトへの健康影響の可能性があることを示唆した。

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公開日: 2023-01-30  

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