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2021 年度 研究成果報告書

陽イオン界面活性剤使用による健康被害の実態解明に関する基礎研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18H03043
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
研究機関国立研究開発法人国立環境研究所

研究代表者

平野 靖史郎  国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, フェロー (20150162)

研究分担者 菅野 さな枝  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50391090)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード陽イオン / 粒子状物質 / 表面活性 / 肺 / マクロファージ
研究成果の概要

塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピリジニウムなどの陽イオン界面活性剤をミストとして吸入した場合、肺の炎症と呼吸不全に至ることが知られている。本研究では、まず物理化学的手法を用いて、陽イオン界面活性剤が肺サーファクタントの表面張力を変化させることを明らかにした。また、陽イオン界面活性剤がアポトーシスを誘導すること、細胞障害性が陽イオン界面活性剤のアルキル鎖長に依存すること、インフラマゾームを活性化すること、ストレス顆粒を誘導することなどを明らかにした。エアロゾルとして吸入した場合は、貪食レセプター介して細胞内に取込まれる可能性も示し、陽イオン界面活性剤よる肺の炎症機序を明らかにした。

自由記述の分野

毒性学

研究成果の学術的意義や社会的意義

抗菌作用があるため消毒用の日用品として広く使われている塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピリジニウムなどの陽イオン界面活性剤は、ミストとして吸入した場合、肺の炎症と呼吸不全を起こすことが知られている。本研究では、これらの陽イオン界面活性剤が肺胞を被覆しているサーファクタントに及ぼす影響を、物理化学的手法を用いることによりはじめて定量的に示した。また、陽イオン界面活性剤の細胞毒性をはじめ、炎症作用にアポトーシスやインフラマゾームが関与していることを明らかにした。これらの生体作用機序に関する研究成果は、陽イオン界面活性剤の安全使用に関する重要な指針を与えるものと考えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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