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2020 年度 研究成果報告書

HIV感染症の急速な病態進行に関わるウイルス側因子・宿主因子の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 18H03046
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
研究機関地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所

研究代表者

川畑 拓也  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主幹研究員 (80270768)

研究分担者 塩田 達雄  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00187329)
渡邊 大  独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (10372624)
森 治代  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 総括研究員 (20250300)
村上 努  国立感染症研究所, エイズ研究センター, 主任研究官 (50336385)
駒野 淳  大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (60356251)
小島 洋子  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 企画部, 主任研究員 (70291218)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードHIV / エイズ発症 / 病態進行 / 遺伝子変異 / 宿主側因子
研究成果の概要

我々は特徴的な2つの突然変異、すなわちp6領域の5アミノ酸重複挿入変異とインテグラーゼ領域の終止コドンへの点突然変異をもつHIVに感染した患者を発見した。
この患者集団は、急性期の血中HIV量が通常より有意に高く、感染から発症までの期間が約1.5か月と極めて短かった。
これらの原因を突き止めるために、HIVの病態進行に関わると報告のある遺伝子についてゲノム多型解析を行ったが、これらのHIV感染患者と一般的な日本人との間に有意な差はみられなかった。さらに、このHIV変異株の臨床分離株と、臨床分離株遺伝子全長を持つ感染性クローンについて感染実験を行ったが、病原性を説明できる結果は得られなかった。

自由記述の分野

ウイルス学、微生物学、社会医学、予防医学、疫学、公衆衛生学

研究成果の学術的意義や社会的意義

HIV感染症では、HIVがヒトのTリンパ球数を徐々に減少させ、通常は8~10年程度の潜伏期間を経てエイズを発症する。しかし、感染後急速にエイズを発症したり、発症までの期間が20年以上かかったりするなど多様な臨床病型があり、その多様さには宿主であるヒトにおける特定の遺伝的背景が関与することがわかってきた。
我々が発見した、エイズ発症までの期間が極端に短いHIV感染者集団は、遺伝学的に極めて近縁な変異HIVに感染していたため、急速な病態進行や感染拡大の原因となる高い血中ウイルス量がウイルス側の性質による可能性があり、そのメカニズムを明らかにすることは、学術的・社会的に大きな意義がある。

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公開日: 2022-01-27  

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