研究課題
本研究では、非糖尿病の地域住民におけるFGM検査による個人内血糖変動の諸指標と身体所見・生活習慣および糖尿病発症との関連を定量的に分析し、明らかにすることを目的とする。2020年度までに実施した循環器疫学地域コホート(CIRCS: Circulatory Risk in Communities Study)における4地域(大阪府都市近郊Y市、秋田県農村I町、茨城県農村C市、茨城県臨海工業地域K市)の約1250人に加えて、2022年度までにI町で92人(男34人、女58人)、K市で47人(男22人、女25人)、Y市で72人(男25人、女47人)に対してFGM検査を実施した。そのうち、全4地域の40-69歳の男女でHbA1c 4.4~6.4%の者1,388人(男426人、女962人、地域別では、Y市348人、I町249人、C市440人、K市351人)を分析対象とし、食後高血糖疑いの有無および血糖値スパイクの有無を目的変数、各身体所見・生活習慣を説明変数として、朝、昼、晩の時間帯別に性・年齢・地域を調整したロジスティック回帰分析を行った。その結果、食後高血糖疑い有りに対するオッズ比は、HbA1c値は朝昼晩で有意に高く、特に朝で12.4と最も高かった。その他、朝は1,5AG低値と肥満が各1.3、1.9と有意に高く、昼は1,5AG低値が1.4と有意に高く、朝食欠食が0.7と有意に低かった。晩は、座位5時間以上が1.3と有意に高かった。一方、血糖値スパイク有りに対するオッズ比は、朝はHbA1c値3.3、早食い1.2、満腹まで食べる1.3と有意に高く、朝食欠食0.5、間食を毎日食べる0.8、運動習慣あり0.8と有意に低かった。昼は肥満0.5、食後すぐに床に就く習慣0.7と有意に低く、晩はHbA1c値3.6と有意に高く、肥満0.8と有意に低く、関連する項目は朝に多い傾向が見られた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Environmental Health and Preventive Medicine
巻: 28 ページ: 20~20
10.1265/ehpm.22-00215