研究課題/領域番号 |
18H03086
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
六角 僚子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10382813)
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研究分担者 |
篠原 真咲 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (30846366)
種市 ひろみ 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 教授 (40525143)
坂田 信裕 獨協医科大学, 医学部, 教授 (50362132)
林 幸子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (70642263)
松岡 千代 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80321256)
吉田 和樹 医療創生大学, 看護学部, 准教授 (10738363)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 世代間交流 |
研究実績の概要 |
本来の研究は、幼老共生型施設における継続的世代間交流プログラムと実践継続システムを活用した介入実証研究であったが、コロナ禍で同時期より3地域の高齢者施設での面会が制限され、対面式世代間交流は中断することとなった。研究方法の模索を迫られた。対面式交流が継続に必須ではなく、リモート交流や窓越しでの交流方法、ビデオレターや文通などの交流でも研究継続につながると考えた。コロナ禍の時期は、当該研究の介入調査をオンライン世代間交流として試み、それが認知症高齢者にどのように影響を与えるのか、また継続は可能であるかを明らかにすることとした。世代間交流の内容は高齢者施設と保育園をipadでつなぎ10分程度の交流を週2回程度実施した。1回の交流で高齢者は2~3名、園児は4~5歳組の約2~3名が参加した。記録は施設側スタッフが動画を撮影するとともに交流の記録を作成した。調査期間は2020年12月~2021年5月である。分析方法は交流記録をもとに、オンライン交流が与える高齢者、子どもへの影響に関連する内容を抽出し、コード化した。結果、1.高齢者はオンライン交流を楽しみ、笑顔がこぼれている、2.双方がオンライン交流を楽しめた、3.高齢者は画面上で園児の名前を確認して話を進めた、4.オンライン交流に配慮して、双方が質問を用意し問いかけた、5.画面ごしが慣れず、高齢者は緊張と困惑感を持つ、6.ネット上の不具合でオンライン交流を時々中断する、のカテゴリーが抽出された。オンライン世代間交流は、認知症高齢者の楽しみや緊張、困惑感など気持ちの感情に影響することが示唆された。また、課題は音声の聞き取りにくさやネット環境の不安定さがあるため、オンライン世代間交流の実施者にはオンライン上で交流を深めるためのスキルの向上と高齢者が負担にならないように配慮する事が重要となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍での世代間交流が対面で難しく、また施設への面会制限もあるなか、オンライン交流を試みている。当初の計画通りに進んではいないが、今年度は対象者の最終データを収集する予定である。施設面会制限のためコントロール群の調査に至れていない。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍での世代間交流は対面が難しく、また施設への面会制限も継続している。オンライン交流を試みているが、高齢者にとってオンライン交流は負担になるという声も出ており、継続性が困難をきたしている。そのため、ガラス越しの交流、ビデオレター、手紙交換などあらゆる方法を模索しながら進めている状況が続いている。上述したようにコントロール群の調査が停止しており、今後も期待できない。そのために経時的に対象群を評価していくことがポイントとなると考える。それに加えて、コロナ禍で交流を継続することの難しさや新たな工夫などを職員を中心にフォーカスグループインタビューで質的に分析していくことが必要になると考えている。
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