研究課題/領域番号 |
18H03090
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研究機関 | 滋慶医療科学大学院大学 |
研究代表者 |
飛田 伊都子 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 教授 (30362875)
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研究分担者 |
伊藤 正人 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 名誉教授 (70106334)
椿原 美治 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 教授 (10638026)
猪阪 善隆 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00379166)
山本 佳代子 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (40550497)
山下 哲平 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 講師 (50617420)
多久和 善子 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (70756999)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 腎臓リハビリテーション / 透析 / 行動分析学 / 運動療法 |
研究実績の概要 |
血液透析患者を対象に腎臓リハビリテーションを長期的に維持・継続できることを目指す2つの研究を実施している。 一つ目の研究は、慢性血液透析患者の日常的な活動量を上げることを目的としている。腕時計型活動計のfitbitを用いて日常的な活動量を計測し、それを強化するためのフィードバックデータには「歩数」を採用することとした。無介入状態における2ヶ月間の歩数データの中央値をベースラインとし、カレンダーを用いてフィードバックすることとした。一日の歩数がベースラインを超えた日はオレンジ色で塗りつぶし、日数の増加に伴いメダルの絵を入れることとした。さらに、一か月間の歩数の棒グラフも提示することとした。当該研究は、2020年2月20日に研究代表者の所属先の倫理審査を受審し承認を得た。 二つ目の研究は、透析治療中に実施する運動プログラムが継続できることを支援するプログラムを立案し、その有効性を検証することを目的としている。運動療法は、過去の研究で開発した床上運動プログラムを採用し、その運動を可視化できるシステムとしてCPU、Gセンサー、bluetoothを搭載した小型デバイスを開発し、Dialysis-Patient Exercise Device(D-PED)と名付けた。運動時に体幹と両下肢にD-PEDを装着し、運動時の動きが波形としてPC上に流れるソフトウエアも同時に開発した。予備テストを行った結果、運動の内容を紹介するDVDとD-PEDの波形を同時に試写することが必要であることが分かり、新ソフトウエアを開発する必要があることが明らかになった。これに関しては、次年度の予算で開発予定とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度に引き続き、2019年度も2つの研究を進めていたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で、研究の担当者が研究実施施設を来訪できない状況となっている。 一つ目の研究である慢性血液透析患者の日常的な活動量を計測する研究では、対象者に腕時計型活動計を装着することを依頼しており、これは継続している。しかし、外出自粛の状況であるため、活動量を上げる介入自体は開始せず、保留している。 二つ目の研究は、慢性血液透析患者の透析中の運動療法の行動計測を行う小型デバイスと連動する新たなソフトウエアを開発する予定であったが、詳細な部分の検討は対象者と研究者が直接的に接することができない状況であるため、これも保留している状態である。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度から開始している2つの研究は、いずれも透析治療を提供している研究実施施設の医療機関に研究者が出向く必要があるため、現時点では再開の目途が立っていない状況である。 新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況が長引き、外出自粛の状況が長期化すれば、計画を変更する必要があると考えている。具体的には、外出せずに日常的な運動を維持できる介入方法を検討する必要があるが、対象者と接することなく介入を進めることは困難な状況である。
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