研究課題
本年度の研究目的は、①最終段階を生きる慢性疾患高齢者当事者と家族や医療者との間で行う“終生期を意識した対話”(End-of-Life Discussion:以下、EOLD)支援ツール精練の最終構築、②本対話支援ツールを活用しながら、対象者と関わる際に必要な看護プログラムの予備調査「EOLD対話支援プログラムの精練」に取り組むことであった。EOLD支援ツール精練については、ICT版EOLD対話支援ツールVer.3「My Wish ノート-私の生き方 終い方-」について、対話レベル3段階およびEOLDに対するレディネスやコミュニケーションタイプ・健康レベルに着目した内容を再構成しつつ、予備調査 EOLD対話支援プログラムのプレテスト試案を作成した。フィールドにおける実施を予定していたが、COVID-19パンデミックの影響から、病院で対象者をリクルートすることが困難な状況となった。そこで、がん疾患を含む慢性疾患看護のエキスパートにICT版EOLD対話支援ツールVer.3の内容の精査を依頼し、質的記述的分析を行い、治療初期段階における慢性疾患高齢者当事者と家族への内容妥当性を考察した。また、本考察に併行して、EOLD対話支援プログラムの時期や内容に関する精練をより図ることを目的に、2008年「終末期医療の決定プログラムに関するガイドライン」策定以降の日本の成人におけるエンドオブライフケアに関する研究論文を対象にマッピングレビューを行った。医学中央雑誌を用い、「エンドオブライフ」「緩和ケア」「ホスピス」「ターミナル」「終末期」「悲嘆」「グリーフ」をタイトルと抄録検索、統制語検索をしたところ1704件が抽出され、選定した658件を精読した。研究成果の一部は日本緩和医療学会等の学会発表を行った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)
千葉看護学会会誌 = Journal of Chiba Academy of Nursing Science
巻: 26 ページ: 39~48
10.20776/S13448846-26-1-P39