研究課題/領域番号 |
18H03110
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
桂 敏樹 京都大学, 医学研究科, 教授 (00194796)
|
研究分担者 |
星野 明子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (70282209)
奥津 文子 関西看護医療大学, 看護学部, 教授 (10314270)
志澤 美保 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (00432279)
春木 香苗 (臼井香苗) 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50432315)
細川 陸也 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 助教 (70735464)
光井 朱美 京都先端科学大学, 健康医療学部, 講師 (20784416)
大橋 純子 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (90618167)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | ウェルネス共創型街づくり / シームレスな健康づくり / 健康なライフコース |
研究実績の概要 |
今年度は対象地域の健康課題で最も重要な地域職域における生活習慣病予防、介護予防を推進するために新たな仕掛け(保健活動)を企画して調整を終えて実施した。一例としては町内(公民館、集会所、観光施設、小中学校、役場、体育館、公会堂など公共機関)、工業団地(各事業所)に自動血圧計を常設し、パンフレット等を配置した。また町内の著名な寺院や名産の茶畑をモチーフにした健康づくりポスター(血圧測定推進等)を作成し町内各所に貼付し健康づくりの機運を高揚させる取り組みも実施した。一方地域にヘルスプロモータを養成する一環として前年度から校長会と協議調整し、小中学校においてヘルスプロモータ養成講座を催し、血圧測定、血圧とは、適塩、給食の塩分濃度測定、スナック菓子の塩分含有量等を演習を通して学習した。その結果血圧に関連した知識、適塩に対する意識、ヘルスプロモータへに意欲等が高まり、多くの学童が家族や地域のヘルスプロモータになりたいと表明した。小中学校生徒から健康プロモータの育成を開始し、校長会、町内小中学校の協力を得て子供の頃からのシームレスな健康づくりへのプラットホームづくりを進めている。 健康づくりの評価を行う目的で町が健康づくりの実態を調査する方法、内容等について住民代表を含めた検討委員会で審議し調査票を作成した。調査対象を住民から無作為に抽出し調査票を配布し、初回(10年前)、中間期(5年前)と比較するためのパネル調査として実施するためにの準備を終えた。今後はパbネル調査の結果を分析して住民のライフスタイルの推移や生活習慣病死亡・発症の推移、特定健診成績、要介護認定状況などの推移等との関連を検討する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に経過している。研究調査の対象地域においてこれまで地域の健康課題のうち第一優先課題である「生活習慣病の発症者、死亡者が多い」に関して新たな具体的な活動内容を企画した。例えば、地域における住民及び職域の就労者に対して独自のポスターによる血圧測定と健康づくりの啓発、血圧の測り方マニュアルと血圧計の設置と測定勧奨を公共施設、公民館、小中学校、工業団地各事業所等において行っている。また小中学校においては生徒を対象に子供から家庭への波及効果を狙って血圧測定と高血圧予防の講義演習を行い、生徒や学校から好評を得ている。これは地域における子供のヘルスプロモータ育成を目指したライフコース一貫した健康づくりの取り組みを展開している。他の健康課題においても現行の活動を精査して各領域の保健事業の展開状況を検討するためなどに適宜健康づくり推進協議会等を開催している。また住民を対象とした健康増進計画に関する調査の実施に向けて調査の方法や内容に関して行政等との間で打ち合わせ、健康づくり推進委員会(住民代表を含む委員から構成される委員会)の開催協議等を実施している。以上のことからおおむね順調に進展していると考える。ただし今後新型コロナの発生状況や拡大によっては自治体や住民の協力体制や実施状況に変化が生じることが懸念される。このような事態が発生した場合はこれまでの進捗状況を維持できなくなり、遅延することが危惧される。
|
今後の研究の推進方策 |
対象地域(1町)の健康課題を解決するためにこれまでの活動を推進しながら新たな仕掛けを進める。一方で対象地域において健康づくりの評価を行う目的で調査対象を住民から無作為に抽出し調査票を配布し、初回(10年前)、中間期(5年前)と比較するためのパネル調査として実施する。今後はパネル調査の結果を分析して住民のライフスタイルの推移や生活習慣病死亡・発症の推移、特定健診成績、要介護認定状況などの推移等との関連を検討する予定である。 他にも対象地域1市において新しい仕掛けを実施しながら、健康づくりの実態と推移を調査する方法、内容等について住民代表を含めた検討委員会で審議し調査票を作成した。調査対象を住民から無作為に抽出し調査票を配布し、初回(10年前)、中間期(5年前)と比較するためのパネル調査として実施するためにの準備を終えた。今後はパbネル調査の結果を分析して住民のライフスタイルの推移や生活習慣病死亡・発症の推移、特定健診成績、要介護認定状況などの推移等との関連を検討する予定である。 対象を成人老人だけでなく、母子などにも拡張してそれぞれの健康課題の解決に向けた新たな仕掛けや取り組みを企画実施する。併せて住民(小中学校から高齢者までの全てのライフコース)のライフスタイルの推移(ベースラインから5年、10年のパネル調査)を元に健康増進活動の評価を実施して、その結果を年齢、性別を超えライフコースを通じたシームレスな健康づくり対策、健康増進計画の策定に向けて実情を踏まえて課題の洗い直しと今後の方針の修正に活用する予定である。
|