研究課題/領域番号 |
18H03122
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研究機関 | 関西医療大学 |
研究代表者 |
木村 大介 関西医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90513747)
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研究分担者 |
冨山 直輝 星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00367872)
山田 和政 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (20367866)
大歳 太郎 関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (40336483)
倉澤 茂樹 福島県立医科大学, 保健科学部, 教授 (40517025)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 認知症 / BPSD / 行動パターン / ネットワーク解析 |
研究実績の概要 |
認知症にみられる行動・精神症状(BPSD)は,認知症高齢者の行動パターンが反映される.本研究では,ウェアラブル端末を認知症高齢者に装着,得られるセンサーデータをInternet of things(IoT)でクラウドに蓄積する.これらのビッグデータをデータマイニングによる応用行動分析でBPSD発現に至る行動パターンを抽出する 本年度は,認知症高齢者のBPSD発現の要因分析を行うためのデータ分析を実施した.データは,Fujitsuユビキタスシステムのウェアラブル端末を認知症高齢者に装着し,4週間,6時間センサーデータを収集する.センサーデータは行動軌跡,肢位,歩数,活動量等を計測できる.これに付帯した検査・評価として,認知機能評価(改訂長谷川式簡易知能評価スケール;HDS-R),BPSD評価(NPI),ストレス評価(自律神経測定;TAS9VIWE)を1回実施した.前回のデータ収集は通所リハビリテーションで実施したが,今回のデータ収集は認知症対応型デイサービスを利用している認知症高齢者を対象とした.これらの対象者は認知症上がより重度であることに特徴がある.また認知症対応型であるデイサービスであるので認知症対応の実践豊富なスタッフを多く配置していることにも特徴がある. データ収集は実質24日間実施し,24名のデータを収集できた.1日6時間センサーデータを装着し,2秒おきに排出されるデータ(位置情報,活動量,運動量,歩数,心拍数等)をクラウド上に蓄積した.結果データ量は65万を超え,これに付帯するデータである認知機能検査,BPSDの評価,自律神経活動データ等も収集できた.これらデータをビックデータ解析ソフトである「SPOTFIRE」の統計機能を用いて解析した.結果は未公開であるが順調に分析は進捗している. 次年度はデータ解析を進めるとともに他施設で再データ収集を実施する予定である.これは,対象者数を増やす意味合いと,データの客観性を付加することを目 的としている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染拡大の影響がありデータ収集および解析計画に遅れが生じていたが,本年度に解析担当を増やし対応したいことで,解析計画の遅れを取り戻すことができた.
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今後の研究の推進方策 |
遅延していた分析も計画に追いつき,本年度は,2回収集したデータの比較を実施し認知症における介入計画を立案,規模は小さくなるが実践介入を行い,効果を検証する予定である.
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