研究課題/領域番号 |
18H03147
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
能勢 博 信州大学, 医学部, 特任教授 (40128715)
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研究分担者 |
松田 和之 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (00647084)
森川 真悠子 信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (10596068)
樋口 京一 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20173156)
増木 静江 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70422699)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 老化 / 筋委縮 / カウンターメジャー / インターバル速歩 / エピジェネティック効果 |
研究成果の概要 |
本研究は、加齢による体力低下に伴うミトコンドリアの機能低下が、慢性炎症を引き起こし、そのことが、各種加齢性疾患の症状を悪化させること、さらに、インターバル速歩は、それらの加齢性反応を抑制する、という仮説を検証することを目的とした。 高齢者を対象に、体力、加齢性疾患の症状、炎症促進遺伝子のキー遺伝子であるNFKB2の活性度(メチル化)について、インターバル速歩を10年間継続した被験者(n= 130)と、インターバル速歩を実施していない被験者(n=146)の間で比較した。その結果、71歳以降、10年継続者で、対照者に比べ、体力が高く、加齢性疾患の症状が軽く、同遺伝子のメチル化が高値を示した。
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自由記述の分野 |
スポーツ医科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、体力維持・向上のための10年にわたる長期間の運動トレーニングが炎症促進遺伝子の不活性化を介して、加齢性疾患の症状を改善することを明らかにしたことである。このことは「ヒトの老化メカニズム」について、遺伝子と環境因子の相互作用から明らかにする試みで新しい研究分野の開拓につながる。 また、社会的意義としては、超高齢化社会に突入し医療費の高騰が危惧されている中、長期間の体力の維持向上のための運動トレーニングの有用性を遺伝子から個体レベルに至るまで一気通貫で明らかにしたことで、今後中高年者の運動習慣の定着に向けての社会的システム構築に向けて重要な科学的エビデンスになる。
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