研究課題/領域番号 |
18H03153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
奥津 光晴 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (80409755)
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研究分担者 |
山田 崇史 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (50583176)
岩田 全広 日本福祉大学, 健康科学部, 准教授 (60448264)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 骨格筋 / オートファジーアダプター |
研究成果の概要 |
本研究は、筋量維持に対するp62の役割の立証を目的に実施した。その結果、マウスへのルイス肺癌細胞(LLC)の皮下移植は酸化ストレスを増加し筋萎縮を誘導した。LLCの移植はNrf2の活性化と抗酸化酵素の発現を増加するが、筋特異的Nrf2欠損マウスではLLCの移植による抗酸化酵素の増加が抑制され重度な筋萎縮を誘導した。Nrf2の活性化を制御するp62を筋特異的に増強したマウスは、Nrf2の活性化と抗酸化酵素の発現を増加し、LLCの移植による酸化ストレスの増加と筋萎縮の誘導を軽減した。これらの結果は、p62はNrf2を介して抗酸化物質の産生を調節し筋萎縮の軽減に貢献する可能性を示唆している。
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自由記述の分野 |
分子生理学、筋生理学、スポーツ科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
p62の機能に関するこれまでの報告は癌細胞などの悪化した細胞を対象にした研究が多く、骨格筋のような正常細胞を対象にした研究は少ない。また運動による骨格筋の適応について、p62に着目しその役割を遺伝子組換えマウスを作成して立証した報告は少なく、学術的意義がある。 癌、心不全や糖尿病などの疾患や加齢は骨格筋量を減少する。筋量の減少は廃用性症候群やロコモティブ症候群を発症することから、筋量を規定する分子メカニズムを解明し予防や治療に応用することは、健康寿命の延伸や医療費削減の観点から重要な課題である。本研究の成果は、当該分野に応用することで上記の課題を解決できる可能性があることから社会的意義がある。
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