研究課題/領域番号 |
18H03176
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
林 良敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80420363)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | グルカゴン / 糖尿病 / ニコチンアミド / サーチュイン / アミノ酸 / 糖代謝 / エネルギー代謝 |
研究成果の概要 |
エネルギー代謝において重要な役割を果たすNADの構成要素であるニコチンアミドをメチル化することにより異化するニコチンアミドNメチルトランスフェラーゼ(NNMT)の発現が、グルカゴン遺伝子欠損動物モデルにおいて低下していることに着想を得て、NNMT遺伝子欠損マウスおよびグルカゴン遺伝子・NNMT遺伝子二重欠損マウスを作成した。 しかしながら、いずれにおいても、糖・アミノ酸代謝の明らかな異常をみとめなかったことから、NNMTはマウスの発達・生存に必須でないことが明かになった。また、通常飼育環境のもとでは糖・アミノ酸代謝制御においてNNMTの果たす役割は大きくないと推定された。
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自由記述の分野 |
内分泌代謝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NADは老化や寿命の制御に重要な役割を果たすサーチュインの作用において不可欠の役割を果たす物質である。NNMT(ニコチンアミドNメチル基転移酵素)はNADの構成要素のニコチンアミドを働かなくする働きを持つ。我々は血糖上昇ホルモンであるグルカゴンを欠損するモデル動物においてNNMT遺伝子の働きが非常に弱くなっていることを発見・報告してきた。 そこでNNMTの生体における役割を明らかにするためにNNMT遺伝子の欠損モデル動物を作成した。解析の結果、同モデルの発達・生存・血糖値などには異常を認めなかったが、この結果はニコチンアミドを通常よりも多く摂取しても安全であることを示唆していると考えられる。
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