研究課題/領域番号 |
18H03225
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鄭 顕志 早稲田大学, 理工学術院, 准教授(任期付) (40434295)
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研究分担者 |
本位田 真一 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (70332153)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 自己適応システム / 実行時モデル / Graceful degradation |
研究実績の概要 |
本研究提案では「開発時の想定に漏れた環境変化」に対してもしなやかに耐え,最大限の安全性を保証する``Graceful Degradation’’ を可能とするソフトウェアシステムを実現する.ソフトウェアシステムは物理環境と密に連動するようになり,その実行環境の変化を開発時に想定し尽くすことは困難である.想定漏れのリスクは避けられず,開発時の想定にのみ頼った従来の開発手法では想定外の変化に対して安全性を保証できない.本研究では,想定外の変化をモデルに反映し,実行時に保証を伴った自己適応を実現する実行時モデルフレームワークを提案する.これまで開発時にのみ用いられていた環境・要求・動作仕様モデルをシステムが実行時にも保持し,想定から漏れた変化を環境モデルに反映し,最大限の安全性を保証する動作仕様をシステム自身によって実用的な速度で導出する技術の確立を目標とする.
研究初年度である平成30年度は,主に要素技術の確立に取り組んだ.具体的には,本研究で提案する実行時モデルフレームワークを実現するための中心的な技術である,[実施項目1]環境モデル実行時更新技術と[実施項目2]動作仕様実行時自動導出技術の構築に取り組んだ.これら要素技術に関する専門家からのフィードバックを踏まえ,要素技術のさらなる洗練化のために,実施項目1,実施項目2の実施期間を当初より2ヶ月延期し,平成31年5月に要素技術の構築を終えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年12月,国際ワークショップCPSSに参加し本研究の重要な要素技術である動作仕様実行時導出技術に関する研究発表を行い,ソフトウェア工学分野の著名研究者と議論を行った.その結果得られた手法改善のための有益なコメントに基づき手法の改善を行わなければ十分な品質改善が望めず研究目的を達成できないため,要素技術の確立に取り組む期間を延長する必要が生じ,当初の平成31年3月より延長し,平成30年5月まで行うこととした.計画は変更となったが,計画変更により要素技術の確立という当初の大きな目標は達成できており,概ね順調に研究は進展している.
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度は,要素技術を反映した実行時モデルフレームワークを開発し,初回の評価実験を行う.また,その結果に基づいて各要素技術を洗練化する.
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