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2020 年度 実績報告書

DNSバックスキャッターによるIPv6ネットワークでの大規模スキャン検出

研究課題

研究課題/領域番号 18H03237
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

福田 健介  国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 准教授 (90435503)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードインターネット / DNS / ネットワークスキャン
研究実績の概要

本年度は主として2つのトピックに取り組んだ.
(1) IPv6ネットワークスキャンを効率的に行うためのヒットリストの検討.本トピックでは,既存の公開されているIPv6のアドレスリストを用いて,ICMPによるネットワークスキャンを行い,その際に生じるDNSバックスキャッターおよびアプリケーション返答に関する測定・解析を行った.その結果,公開されているヒットリストには特定のAS (autonomous system)に属するIPアドレスが非常に多く含まれており,しかもその多くはアプリケーションの返答が得られないことが判明した.この結果をもとに,ヒットリストの冗長性を調査し,より効率的に圧縮したヒットリストを生成した.これにより,高速かつ効率的なIPv6ネットワークスキャンが可能となった.また,副次的な成果であるが,ネットワークスキャンを行ったIPアドレスに対してスキャン後に異なるプリフィックスを持つIPv6アドレスよりスキャンが行われることを確認した.これは,ネットワーク内を流れる新たなIPv6アドレスを監視しているアクティビティが存在することを示唆している.
(2) 効率の良いIPv6ネットワークのダークネットの検討.本研究によって得られた研究結果で,DNSバックスキャッターやバックボーントラフィックにおけるスキャン検出と比べて,ダークネットではスキャンが効率的に捉えられないことが定量的に示された.そのため,単純なダークネットのように完全なパッシブなセンサでなく,確率的に応答を行うダークネットの設計・実装を進め,実際のネットワーク環境においてテストを行った.

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Towards detecting DNSSEC validation failure with passive measurements2020

    • 著者名/発表者名
      K.Fukuda, Y.Yoneya, T.Mitamura
    • 雑誌名

      Proceedings of IEEE/IFIP ANNET2020

      巻: 2020 ページ: 1-6

    • DOI

      10.1109/NOMS47738.2020.9110466

    • 査読あり
  • [雑誌論文] HUMAN - Hierarchical Clustering for Unsupervised Anomaly Detection and Interpretation2020

    • 著者名/発表者名
      P.Mulinka, P.Casas, K.Fukuda, L.Kencl
    • 雑誌名

      Proceedings of NoF 2020

      巻: 2020 ページ: 132-140

    • DOI

      10.1109/NoF50125.2020.9249194

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] WhatsThat? On the Usage of Hierarchical Clustering for Unsupervised Detection & Interpretation of Network Attacks2020

    • 著者名/発表者名
      P.Mulinka, K.Fukuda, P.Casas, L.Kencl
    • 雑誌名

      Proceedings of IEEE European Symposium on Security and Privacy Workshops

      巻: 2020 ページ: 574-583

    • DOI

      10.1109/EuroSPW51379.2020.00084

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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