本研究は、理論言語学と深層ニューラルネットのハイブリッド手法によるCCG統語解析器の開発を目的とし、RNNGの文法理論をCFGからCCGに換装したシステムであるRNN-CCGの設計と実装に成功した。また、依存型意味論(DTS)による自動定理証明器の開発も行い、R2年度にはHaskellによる証明探索アルゴリズムを実装することに成功した。並行して、大規模言語モデルによる自然言語推論の性能を評価する研究や、比較構文、Weak Crossover、Proviso問題等、依存型意味論を用いた理論言語学の経験的研究においても成果を挙げた。
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