研究実績の概要 |
本研究では,(課題1)作用素論的ダイナミクス抽出法のベイズ学習に基づく定式化とその拡張・体系化,(課題2)主要なダイナミクス特定のための統計的推測方法の確立,及び(課題3)抽出情報に基づくダイナミクス予測のための学習アルゴリズム構築,の3課題を明らかにすることで研究目的を達成する. 当該年度では,まず(課題1)と(課題2)に関連して,確率的な力学系のためのデータ駆動による作用素論的方法としてクリロフ部分空間法を提案した (Hashimoto et al., JMLR).また(課題3)に関連して,ダイナミクスの安定性を組み入れた予測モデルの構築を行うための方法を導出し,高い長期予測性能を得るモデルが獲得可能なことを示した (Takeishi & Kawahara, AAAI'21).また,前年度までに開発した手法などは,例えばダイナミクス解析に基づく動画解析 (Ul Haq, Computer Vision and Image Understanding)や,ブレイン・コンピュータ・インターフェースにおける応用 (Shiraishi et al., Journal of Neural Engineering)などにおいてその有用性を確認した.
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