研究課題
本課題の目的は,知能情報学的な手法を用い,専門医の診療支援を目指し,病院情報システム(以下,HIS)の知能化を実現するプログラム作成のための以下の基盤技術(アクティブマイニングプロセス)を研究することにある。(a) アクティブ情報収集: 与えられた問題に必要な項目をまずデータベースから抽出,データベース上には存在しない必要な情報をカルテ上の自然文による記載を検索,カルテ外のデータベースの照会,あるいはユーザーへの追加質問で収集し,あらたなデータ集合を作成する。(b) ユーザー指向アクティブマイニング: 抽出されたデータ集合に時系列マイニング・系列マイニング・プロセスマイニング等の方法を適用し,診療支援のモデルを発見する。(c) アクティブユーザーリアクション: (b)で得られた結果を元に診療支援システムを病院情報システム内に実装し,実際の稼働状況の評価をもとに, (a-c)のプロセスを反復,システムの精度を高める。研究期間において,(a)に関しては,HISにおいて蓄積されてこなかった看護必要度,臨床評価のスコアについて,必要な入力項目および病院情報システム内のデータを取り出して,評価するアルゴリズムを実装,新たに設置したサーバ上に実装した。(b,c)に関しては,上記のような入力を含めた時系列データから頻出するパターンを取り出す,あるいはデータの類型化を行うプログラムを実装した。臨床医のプロセス解析に必要となった,外来待ち時間の分析,クリニカルパスの帰納的構築,退院時要約の自動分析という具体的なサブ課題でも成果を上げた。これらの知見に加え,外来診療のプロセスについて診療医のプログラム実行歴の解析を進めて,ガイドライン診療支援のシステムのプロトタイプを完成させた。しかし,病院管理上必要な作業に伴うマスタ情報の改訂が,診療支援システムのメンテナンスとして重要であることがわかった。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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