研究課題/領域番号 |
18H03290
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鈴木 英之進 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (10251638)
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研究分担者 |
安藤 晋 東京理科大学, 経営学部ビジネスエコノミクス学科, 准教授 (70401685)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 異常・例外発見 / ストリームデータマイニング / 弱ラベル学習 / イメージキャプショニング / 単語埋め込み |
研究実績の概要 |
信号源が変化する動的データから,弱ラベル情報を付与して少数だが価値が高い異常・例外性を発見するための理論・手法を考案・構築・実装し,実験によって正確な異常検出が行なえることを確認した.この手法は,画像ストリームデータに対し,別の大規模領域データで訓練した深層ニューラルネットワークを用いてキャプション情報を弱ラベルとして付与し,単語埋め込み情報と顕著画像領域情報を用いて異常領域を発見する.人見守りロボットが撮影した実データに異常データを挿入して実験を行ったところ,提案手法は深層畳み込みニューラルネットワークで特徴を抽出する比較手法に関してAUCやF値などが高く,より正確な異常検出が行なえることを確認した. その他,トピックモデリングを用いる単語ストリームからの異常単語検出,深層再帰的ニューラルネットワークの学習に基づくビデオクリップへのキャプショニング,深層畳み込みニューラルネットワークの効果的再学習,深層敵対的学習を用いる異常画像検知,テキストタグを弱ラベルとするファッションデータからの深層畳み込みニューラルネットワークと距離学習を用いた特徴抽出などの発見理論・手法を考案・構築・実装し,それぞれ実験で性能を確認した. 上記の理論と手法を基盤とし,異常顔検出と人見守りロボットという2種類の応用システムの構築にも取り組んだ.後者のプロトタイプシステムで取得した標準データは,基盤となる発見手法の評価実験で用いている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
画像ストリームデータに弱ラベルを付与する異常・例外性発見手法を考案・構築・実装し,正確な異常検出が行なえることを確認した.
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今後の研究の推進方策 |
昨年度考案・開発した,弱ラベル情報を活用して少数だが価値が高い異常・例外パターンを高速・大規模・動的なストリームデータから発見するための理論と発見手法を改良・洗練し,完成する.特に,畳み込みニューラルネットワークや長短期記憶ネットワークに基づく弱ラベル付与,単語埋め込み手法や敵対的生成ネットワークに基づく異常・例外検知,統計的トピックモデリングに基づくテキストストリームマイニングに注力する.深層学習・埋め込みに基づく異常検知については,引き続き研究分担者の安藤が担当する. 上記の理論と手法を基盤とし,人工データを用いた実験の実施,およびマルチビデオストjavascript:ondownloadJisseki('20190328202741905')リームからの異常顔検出と人見守りロボットによる異常検知という2種類の応用システムの構築に引き続き取り組み,実験参加者を含む系統的な認知実験を行う.認知実験の結果をふまえて発見手法を完成し,最終実験を行う. なお研究成果は積極的に国際会議などで発信する.
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