| 研究課題/領域番号 |
18H03293
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| 研究機関 | 北海学園大学 |
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研究代表者 |
田中 譲 北海学園大学, 工学部, 客員教授 (60002309)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 探索的分析・学習 / 探索的可視化分析 / センサ・ネットワーク / マテリアルズ・インフォマティクス / スマート除排雪 |
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| 研究実績の概要 |
課題1の探索的分析・学習シナリオ構築過程の基礎理論に関しては、派生変数、マーカ変数の動的定義を考慮した、分類／クラスタリング／回帰／機械学習／マイニングの基礎理論を、データベース理論を基盤にして構築した。課題2では、同過程の支援技術として探索的可視化分析学習環境のジェネリックなフレームワークを実現した。課題3では、都市規模社会サービスの効率化と、イン・シリコ・サイエンスにおける実応用で成果の有効性の検証を目指し、（実証研究１）では、既得並びに別予算で実時間配信を受けたタクシーの統計プローブカーデータと、気象データ等のデータを活用して、スマート除排雪の意思決定支援を目指した探索的可視化分析の試作システムを開発すると共に、別予算で民間と共同開発した簡易積雪センサを4台導入しデータ取得実験を行った。（実証研究２）では、DFT計算に基づき得られた無機材料データベースと、Atom Work Adv.データベースに格納された無機結晶材料データを用い、分割と分析／回帰／機械学習／マイニングを試行錯誤的に繰り返す探索的可視化分析過程により、単一数理モデルで記述不可能な不均一なデータ集合を適切に分割することで、回帰推定精度を改善できることを実証した。課題4の、LPWAに基づく都市規模センサ・ネットワークの実現性の検証と、定点モニタと移動モニタのデータ取得実験は、藻岩山に設置されていたアンテナが、冬季の前にシステム更新のために撤去されたため、次期LPWAの仕様が定まるまで、定点ノードと移動ノードの試作開発を延期する必要が生じ、次年度に延期することとした。将来の拡張に向けたスマート・ノードのフェデレーションに関する基礎研究に関しては、近傍接続ないしグローバル接続、あるいはその両方を持つスマート・オブジェクトの集合の動的連携の複雑なシナリオの記述と実行メカニズムの基礎理論を確立した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
課題1の探索的分析・学習シナリオ構築過程の基礎理論は既に完成させた。課題2では、同過程の支援技術となる探索的可視化分析学習環境のジェネリックなフレームワークを計画通りに実現した。課題3においては、（実証研究１）では、既得並びに別予算で実時間配信を受けたタクシーの統計プローブカーデータと、気象データ等を活用して、スマート除排雪の意思決定支援を目指した探索的可視化分析の試作システムを開発し、札幌市と共に実証実験を行った。また、別予算で民間と共同開発した簡易積雪センサを4台導入しデータ取得実験を行い積雪の定点モニタとして活用できることを確認した。LPWAを用いた定点および移動モニタのデータ活用は、課題5に記す理由により次年度に延期した。（実証研究２）では、特に、無機結晶材料データを用い、構成元素の種類とそれが置かれる結晶位置の対称性に関する共起関係から頻出パターンを求め、このパターンを持つ材料に対象データ集合を絞ることにより、単一数理モデルで記述不可能な不均一なデータ集合を均一な集合へと適切に分割することが可能となり、回帰推定精度を顕著に改善できることを実証した。課題4の、LPWAに基づく都市規模センサ・ネットワークの実現性の検証と、定点および移動モニタのデータ取得実験は、札幌市の藻岩山に設置されていたアンテナが、冬季以前にシステム更新のために撤去されるという不測の事態が生じたため、次期LPWAの仕様が定まるまで、定点および移動ノードの試作開発を延期する必要が生じた。次年度実施の可否は不明であったが、4月の情報公開で可能と判明した。将来の拡張に向けたスマート・ノードのフェデレーションに関する基礎研究に関しては、近傍接続ないしグローバル接続、あるいはその両方を持つスマート・オブジェクトの集合の複雑な動的連携シナリオの記述と実行メカニズムの基礎理論を確立し、計画通りの成果を得た。
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| 今後の研究の推進方策 |
課題4の、LPWAに基づく都市規模センサ・ネットワークの実現性の検証と、定点モニタと移動モニタのデータ取得実験に関して、札幌市の藻岩山に設置されていたSONYの試作タイプのLPWAのアンテナが、冬季の前にシステム更新のために撤去されるという不測の事態が生じたため、次期LPWAの仕様が定まるまで、定点ノードと移動ノードの試作開発を延期する必要が生じ、次年度に延期せざるを得なくなった。この点が唯一、当初計画からの乖離である。このシステムの利用に関しては、札幌における責任者である、さっぽろ産業振興財団および民間コンソーシアムのUNISONと打ち合わせをしながら、計画を作成したが、システムの平成31年度における更新のため、降雪前に藻岩山山頂アンテナが撤去された。平成31年4月の時点でこの件で情報公開があり、UNISONから説明を受け、令和元年に、市内数か所にアンテナが新たに設置され、令和元年の冬季実証実験での利用は可能になるとの回答を得ており、新しい仕様に基づき、定点観測用とモバイル用のノードの試作研究開発を行う予定である。令和元年の交付申請の計画では、計画に支障が生じないように、LPWAだけでなく、LTE（Long Term Evolution）ネットワークを代替ネットワークとして利用する研究開発も並行して行うことを計画しており、LPWA対応の定点ノードと移動ノードの研究開発は、設計のみを独自に行い、試作開発に関しては、本年度、これらの試作開発費として計上していた予算を執行残として返納しているので、この分を調整金として申請し、認められれば、これを用いて研究の遅れを取り戻したいと考えている。
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