研究課題
代表者は意味語を色で評価する逆方向計測により、2セット目の意味語空間と色空間を求める意味語対応色導出法を開発した。これと通常SD法との結果比較が双方向性検証であり、両手法間での意味語の座標変動量から視覚-感性関係性での階層構造が示される。逆方向間の結果相違は、意味語対応色導出法での色の瞬間的な見えへの応答と、SD法評価での色に対する意味理解を含めた応答との相違を意味する。同手法を「2色覚・異常3色覚の被験者で実施」した結果、2色覚者は赤緑を知覚せずとも、推定した刺激の色名(赤緑) に対し経験・学習で獲得した印象を割り当てる (赤色票の印象を『情熱的』とする等) ことを明らかにした。さらに色相環の色刺激に加え、黄青のみの色変化を有する2視覚模擬色を用いた結果、2色覚者が概念として、赤緑の色印象のみならず色相環と黄青変化刺激それぞれの色分布も理解していること、および2色覚者が刺激セット内の赤緑色の存在を検出可能なことを明らかにした。印象決定要素としての刺激色の彩度と明度(輝度)の関係については、fMRI脳計測と心理物理学的実験の両方の結果とも、高彩度よりも低彩度の色条件で,色情報の輝度情報に対する抑制がより強いことを示した。これは従来から直観的に理解されていた淡い色の写真では境界がぼやける(輝度のコントラストが弱い)現象を世界で初めて脳計測結果として示しており、心理実験結果を裏付けるものである。また黄色付近の色が低明度の時にのみ生じる茶色についてその生成条件を計測し、CIELAB空間でa*値(赤/緑)が5-30の範囲でb* (黄/青)が6以上の領域で茶色の見えが生じることを示した。被験者間で黄色と黒の強度バランスが異なり、中心刺激光により多くの黒み誘導を必要とする被験者では,主波長と彩度の刺激条件は黒み誘導量を増やすためだけの意味しかなく重要な刺激条件でないことを示した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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