研究課題/領域番号 |
18H03366
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 淳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ長 (60344199)
|
研究分担者 |
井口 亮 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (50547502)
天野 敦子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (20467848)
林 正裕 公益財団法人海洋生物環境研究所, 海生研実証試験場, 研究員 (20444870)
石村 豊穂 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80422012)
千徳 明日香 琉球大学, 理学部, 助教 (00722802)
新垣 誠司 九州大学, 理学研究院, 准教授 (10452963)
垣田 浩孝 日本大学, 文理学部, 教授 (40356754)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 石灰化 / 生物硬化作用 |
研究実績の概要 |
研究計画3年目に相当する期間については、サンゴ骨格成長量についての3次元計測の実現に向けた検討を継続した。X線CTスキャン画像によるハマサンゴ年輪の三次元構造の把握を目的とした。同一成長輪を追跡・対比して、1年分の成長量を群体全体で積分すれば、1年間の成長量が計測できる。さらに、密度情報を付加することができれば、群体全体での石灰化量(例えば1群体あたりのgCaCO3 y-1)を求めることができる。これにより、現在進行中の海洋酸性化トレンドに対応したサンゴの石灰化量の変化を検討することが本研究課題の目的の一つである。琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設(沖縄県本部町)及び海洋生物環境研究所実証試験場(新潟県柏崎市)にて、高精度二酸化炭素濃度調整海水生成装置(いわゆるAICAL装置)を用いた海洋酸性化実験を実施してきた。これら過年度の各種環境制御飼育実験によって得られた各種のサンゴ群体について、X線CT分析データの蓄積を進めた。群体表面が部分的に斃死したと判定される部分については、サンゴ白化現象により、ポリプが斃死し骨格成長が停止した可能性があるため、注意して観察を実施した。また、琉球列島及びフィリピン(ルソン島南東端部)、インドネシア(ジャワ島北西部セリブ諸島)から採取された100年間以上の長尺試料について、酸素同位体比及びSr/Ca比の分析を進め、今後サンゴ骨格成長量についての3次元計測の対象となる試料の拡充を図った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年2月頃より新型コロナウイルス感染症の対策強化に伴い、サンゴ飼育実験を実施している新潟県柏崎市の公益財団法人海洋生物環境研究所への出張が不可能になるなどの影響が生じ、これは2020年度研究費を、2021年度に繰越して研究の実施を試みた。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題は、当初は平成30年度(2018年度)~令和3年度(2021年度)の4年間の計画であったが、令和3年度予算の一部を令和4年度(2022年度)に繰り越すことにより、全体で5年計画とし、途中段階での進捗の遅れを最終的には回復することを目指す。
|