研究課題/領域番号 |
18H03393
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
川島 洋人 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (60381331)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 危機管理 / 鑑識学 / 輸入食品 / 残留農薬 / 環境分析 / 安定同位体比 |
研究実績の概要 |
2000年代の後半,液体クロマトグラフ/安定同位体比質量分析計(LC/IRMS)の融合・実用化が行われた。その結果,水溶性が高く,熱に不安定な個別成分の炭素安定同位体比が測定可能になった。現在,様々な分野において応用研究が世界中で活発に行われている。しかし,LC/IRMSを用いた農薬類を対象とした応用事例は,世界でまだ行われておらず,安定同位体比測定における特有の課題を考慮した基礎的実験から調査する必要がある。現在のグローバル化した世界において,食品の流通は益々活発になっており,またテロリストにとっても農薬は容易に入手しやすい劇毒物であるため,様々な農薬類の異同識別法の確立は重要な意味を持つ。本研究では,近年開発されたLC/IRMSを用いて,販売流通量が多く,水溶性が高い農薬類の炭素安定同位体比の高精度分析法を確立し,すべての農薬を包括的にカバーすることで,農薬類の新たな危機管理手法の創設を目指す。 平成30年度の研究では,研究代表者所属機関が保有しているLC/IRMS(Elementar社製,Liquiface/Isoprime)に,さらに様々な改造を加えて,はちみつ中の有機成分の炭素安定同位体比を高精度に分析し,また粒子状物質に含まれる水溶性有機炭素を高精度に分析を行うことが可能になった。また,ドイツのデュースブルクエッセン大学に訪問し,多数の水溶性農薬類の高精度分析法も確立し,分析を行うことが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度は,LC/IRMSの改造を中心に進め,窒素安定同位体比のための基本的な情報収集を実施した。また,農薬だけでなく,はちみつや粒子状物質に含まれる有機化合物の安定同位体比を高精度分析を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
窒素安定同位体比の測定のための基本的な情報収集を実施した結果から,基礎的実験を進め,既存の改造した分析装置に導入を進めていきたい。
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