研究課題
COVID-19のために海外渡航・招聘が制限を受け、予定していた国際会議開催がかなわぬ状況が続いたが、2022年9月にベイルートの Japan Center for Middle Eastern Studies にレバノン、トルコ、ギリシア、セルビア、日本の研究者を招聘し、ウクライナ戦争を中東と東欧の視点から多角的に議論する国際ワークショップ“Middle Eastern, Balkan and Japanese perspectives on the global and regional impacts of the Ukraine War”を開催した。これは、本科研がレバノン内戦、ユーゴスラビア内戦、シリア内戦の相互連関と影響関係を考察してきたなかで、シリア内戦が終息しないまま、ロシアというシリア内戦のアクターの一つが開戦することとなった本格的な戦争をいかにとらえるかという問題であるとともに、2022年以前よりウクライナ東部ドンバス地方において継続してきた事実上の内戦状態を考慮する必要があることからも企画されたものであった。本会議を通じて、分離主義紛争一般に対する国家の対応の問題、ロシアが侵攻に至るまでの国際交渉の検証、戦争がレバノンの人々の日常生活に与えている、経済的・政治的な深刻な影響、ロシア・ウクライナ双方において役割が高まる非正規軍の存在と民兵組織としての歴史的背景、グローバルサウスの力の増大と国際秩序の変容といった問題について、シリア内戦との連関と比較の中で議論を深めることができた。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 5件、 招待講演 5件) 図書 (3件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
国際武器移転史研究
巻: 14 ページ: 75-94