研究課題
2021年度は、新型コロナウイルス感染症流行に関連する相手国の事情により、成果の取りまとめに不可欠な現地調査が困難であったため、地域に固有の生業手段や家族制度等を踏まえ、患者を抱えた家族のケア負担および生計活動へのインパクトを明らかにするための調査ツールの開発、および国内において限られた医療資源のもとで患者の生活の質を確保するための支援方法の検討をおこなった。静岡てんかん・神経医療センターにおいて、てんかん支援プログラムに関する研修に参加した。このプログラムは、てんかん患者とその家族がてんかんの原因、診断、予後、治療、対処方法、日常生活、社会生活、資格、制度などの情報について理解することを促し、生活の向上を図ることを目的とするものである。同プログラムは有効な支援ツールであるが、欧米や日本などの産業化社会を前提としていることから、アフリカ農村の生活環境に適したツールの開発が必要であることが明らかになった。2022年度(繰越年度)は日本アフリカ学会シンポジウムにおいて、うなづき症候群に関する報告をおこない、紛争後の社会・生態環境でてんかん性脳症の流行がおきた諸要因および患者のケアについて検討した。また渡航を再開し、成果の取りまとめに必要な現地調査を実施した。ウガンダ北部の農村で生活する難治性てんかん患者とその家族の生計とケアに関する追加的な調査を行った。加えて、アフリカ農村の生活環境に適した支援ツールの開発とその効果について検証するための調査を実施した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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vesta 食文化誌
巻: 125 ページ: 39-42