研究課題/領域番号 |
18H03465
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
藤井 和佐 岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (90324954)
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研究分担者 |
小林 みずき 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (50802823)
佐藤 洋子 高知大学, 教育研究部総合科学系地域協働教育学部門, 講師 (60627561)
小内 純子 札幌学院大学, 法学部, 教授 (80202000)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ジェンダー平等・男女共同参画 / 経営参画・地域参画・社会参画・政治参画 / 世代間の連続と非連続 / 農林漁業地域 / 農業委員・農地利用最適化推進委員 / 「農業女子」・「林業女子」・女性ネットワーク / 農協女性部・フレッシュミズ部会 / 生活史 |
研究成果の概要 |
家族経営、地域社会、そして農業委員会内においても期待されるのは、「女性ならではの」能力の発揮である。女性の新規就業や農業委員を増やす際のパターナリスティックな言説戦略としても、「女性ならでは」が使われる。これは、世代を問わないアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)の強化につながっている。 世代間の違いは、団体・グループ活動のあり方にみられる。地域社会を基盤とするグループ・団体は、政治的社会化の母体となることもあった。若手世代はネットワークをつくり、そこに経営補完的意味を見出している。世代と交差する参画の位相間の非連続性が、農林漁業地域における男女共同参画の停滞をもたらしている。
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自由記述の分野 |
社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、政策的なポジティヴアクション効果により、地域の意思決定の場における男女共同参画が一定の成果をみせている。しかし、女性枠にあて職として登用するといった数の論理による方策は、女性たちに壁をのり越える意義を認識させない。壁をのり越えた先を見すえている場合でも、自身の問題意識を社会に対してどのように発信し解決に結びつけるのか、その回路を発見できていない。これらの指摘は、公共性(Habermas,J)、意思決定の場の質確保(辻村みよ子)、住民の主体化(中田実)といった3つの観点からジェンダー平等をめぐる課題を考える際の手がかりとなる。同時に、質の論理による方策を考える手がかりとなることを意味する。
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