テラヘルツ光と呼ばれる周波数1THz付近には、特徴のある光源が少ない。最新の電子線形加速器は大強度のテラヘルツ光を発生できる可能性があり、また放射の メカニズム次第で特徴のあるテラヘルツ光を得ることもできる。コンパクトERL試験加速器において回折放射によるコヒーレントテラヘルツ光を発生し、それを加速器遮蔽の外の実験室まで輸送するビームラインを構築した。ビーム運転調整によって、バンチを圧縮し、強いコヒーレント放射を発生する条件を確立し、回折放射標的の穴あきミラーを通過する条件を確立した。輸送先でのテラヘルツ光のプロファイルを測定し、損失なく、空間分布の特徴を保って輸送できる状態を確立した。
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