本研究では交流電界の印加による細胞分裂の阻害メカニズムを解明するため,アフリカツメガエル受精卵を用いた実験と有限要素電場解析を行った.期待通りに細胞分裂の方向や細胞の致死を肉眼でも容易に観察しながら実験することができ,電界印加の効果として個体の奇形が認められた.解析では,細胞の形態や電気的特性が細胞内で生じる誘電泳動力の強度に与える影響をシミュレーションできることを示した.それにとどまらず,電気的特性や細胞分裂の角度などの不確かな要因が誘電泳動力に与える影響をタグチメソッドによって検討できることを示し,それらの変動の影響を受けにくいロバストな電界印加条件を明らかにした.
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