研究課題/領域番号 |
18H03530
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷川 光一 京都大学, 高等研究院, 特定拠点講師 (50378890)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 多能性幹細胞 / 自己複製 / 培養システム |
研究実績の概要 |
様々な培養法で効果の得られたタンパク質や化合物のターゲットのシグナル経路について、その自己複製へ関与するメカニズムの解明を目指して研究を開始した。 様々なシグナル経路を活性化や不活化した培地で培養したヒトES細胞やiPS細胞をもちいて、その分化傾向や増殖、生存率、細胞形態やコロニー形態などの表現型解析を行った。また同様の培養条件下で、網羅的遺伝子発現解析とメタボローム解析を行い、それぞれの表現型に対応するシグナル経路候補を同定した。 また、各ECMによる接着分子の発現や局在、細胞骨格や仮足の様式、細胞運動などの表現型解析を行った。これにより、各ECMや接着分子によるヒトES/iPS細胞の接着様式を推定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに同定した自己複製に関与することを突き止めたシグ分子等(インスリン、DYRK、PKC阻害剤、アデニル酸シクラーゼ活性化剤、JNK阻害剤、BMP阻害剤、特定のアミノ酸、脂質、還元剤などについて、そのシグナル経路 や代謝経路について解析を進めた。 各シグナル分子の有無や阻害剤を含む様々な培地で培養したヒトES細胞やiPS細胞をもちいて、その分化傾向や増殖、生存率、細胞形態やコロニー形態などの表現型解析を行った。また同様の培養条件下で、網羅的遺伝子発現解析とメタボローム解析を行い、それぞれの表現型に対応するシグナル経路候補を同定した。 これまでに複数の培養システムで自己複製に関与することを突き止めた細胞外基質や合成ポリマー(特定のラミニン、特定の分子量のメチルセルロース、あるシグナル経路の阻害に依存して細胞の接着・増殖を支持可能なポリマーなどについて、接着分子の発現や局在、細胞骨格や仮足の様式、細胞運動などの表現型解析を行った。これにより、各ECMや接着分子によるヒトES/iPS細胞の接着様式を推定した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度で得られたヒトES/iPS細胞の自己複製におけて各表現型に対応すると予測されるシグナル経路や接着様式について、実施にこれらのメカニズムが自己複製に関与しているのか、確認しメカニズム解析を進める。
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