研究課題
申請者は、endonuclease耐性が高くなる独自のたんぱく修飾をした核酸作成技術をもつA社と共同研究契約を結び、LDL受容体の発現調節に関与しているPCSK9に対して、マウスのヒトで保存されている配列を選択しRNAiを作成した。前年度に引き続き、Hepa1-6などの細胞株にて、ナノキャリアとRNAiの配合条件の最適化を行った。野生型C57Bl/6マウスに対する投与実験では、一部興味深いデータが得られたが、粒子のサイズの不均一に起因すると思われる塞栓症を来すことがあり、引き続き条件の最適化を行っている。一方、ライフスタイルに起因した新しい脂肪肝炎の作成に取り組み、食事性酸化コレステロールである、7-ketocholesterol(7KC)に着目し、7KCが、肥満/糖尿病モデルマウスで、ミトコンドリア活性の低下、オートファジーメカニズムの変調、炎症性サイトカインの発現増加を介して、脂肪蓄積、炎症細胞浸潤を増悪し、脂肪肝炎を増悪させることを見出し、論文化した(Frontier in Endocrinology 2020)。本脂肪肝炎モデルは、これまでのメチオニン・コリン欠乏食負荷(MCD)による脂肪肝炎と比較して、よりヒトの脂肪肝炎の組織像に近い所見がえられており、今後の核酸医薬の試験に有用であると考えられる。その他、日本動脈硬化学会作成の動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版に非アルコール性脂肪性肝疾患と心血管疾患を追加することを検討することになり、システマティックレビューを行った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 10件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 5件、 招待講演 3件)
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