研究課題/領域番号 |
18H03554
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
永坂 岳司 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30452569)
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研究分担者 |
山口 佳之 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10230377)
楳田 祐三 岡山大学, 大学病院, 講師 (10573735)
堅田 洋佑 川崎医科大学, 医学部, 助教 (20716881)
西田 直生志 近畿大学, 医学部, 准教授 (60281755)
堀田 勝幸 岡山大学, 大学病院, 教授 (70379816)
母里 淑子 岡山大学, 大学病院, 助教 (70708081)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 検査・診断システム / 腫瘍検査学 / 固形癌 / 生体情報・計測 / 先制医療 / エピゲノム / メチル化 |
研究実績の概要 |
肺癌や消化器癌などの固形癌は、早期癌の状態で発見できれば外科的切除にて十分根治が見込め、また、根治切除後の補助化学療法により死亡率が減少することも示されている。これら事実は、画像上で診断可能となる前の微小癌状態 (発症前期) ならば、少なくとも一定の割合の肺癌・消化器癌は化学予防 (Chemoprevention) にて治癒できる可能性があることを示唆する。本研究では、研究代表者らが開発したメチル化DNA検出技術を用い、(1) 喀痰を用いた肺癌・便を用いた消化器癌の非侵襲的がんスクリーニングの精確性の検証、 (2) 発症前期での微小癌検出を行うための診断アルゴリズムの開発、を行う。これら研究と並行して、(3) 新規の前向き臨床試験を計画遂行し、検体収集および臨床データ収集を行い、(1)、(2) にて開発を行った診断アルゴリズムを含む検出システムの検証を行うことで、非侵襲的メチル化DNA検出を新機軸とした発症前期における肺癌/消化器癌を診断/予測し、Chemopreventionを可能にする革新的先制医療 (Preemptive Medicine)への「橋渡し」を行う。すでに収集されている便・喀痰便検体を用い、(1)肺癌・消化器癌全体の非侵襲的がんスクリーニングの精確性の検証を行い、発表できるところまで仕上げる予定である。(2) メチル化DNA解析結果と臨床データを照合することによる診断アルゴリズムの開発は、プログラム言語をpython3に統一しシュミレーションを開始している。(3) 前向き臨床試験を計画し臨床試験として開始する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(1)肺癌のデータ検証は順調に進んでおり論文作成が進行中である。その一方、消化器癌全体の非侵襲的がんスクリーニングの精確性の検証は解析検体数及びブラッシュアップしないといけない臨床データが多く遅れている。(2) メチル化DNA解析結果と臨床データを照合することによる診断アルゴリズムの開発は、プログラム言語をpython3にて構築中であり、概ね順調であるが、(1)の結果を必要とする。3) 前向き臨床試験を計画し臨床試験としてはプロトコール作成が遅れており、まだ改定を進めている状態である。
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今後の研究の推進方策 |
(1)喀痰と肺癌スクrリーニングに関する報告を行う。 (2)消化器癌全体の非侵襲的がんスクリーニングの精確性の検証のための糞便解析検及び臨床データの整備を今年中に進める。 (3)臨床試験プロトコールを固定し本年度中に開始を行う。 (4)(1)(2)の結果次第では、バイオマーカーの再検討及び再構成、再解析を鋭意行う予定とする。
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