研究分担者 |
長原 一 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 教授 (80362648)
中島 悠太 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 准教授 (70633551)
大石 岳史 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (80569509)
山田 修 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 講師 (30571723)
肥田 路美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00318718)
濱田 瑞美 横浜美術大学, 美術学部, 准教授 (30367148)
皿井 舞 学習院大学, 文学部, 教授 (80392546)
浅見 龍介 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 部長 (30270416)
鳥越 俊行 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (80416560)
岩田 茂樹 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 研究員 (20321622)
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 主任研究員 (10623556)
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研究実績の概要 |
仏顔の2次元画像によるデータセットの拡充を継続し、当該年度は東南アジアで撮影した画像、大和古寺大観や美術全集からスキャニングした画像等によりデータセットを拡充した。 一方、仏顔画像の解析については、以下の研究を実施した。 1.知識グラフを利用した仏顔画像からの属性解析:仏顔画像のサンプル数の少なさを補うため、学習用の画像(Training Samples)と分類対象の画像(Test Samples)をあわせて知識グラフ(Extended Knowledge Graph; EKG)を構築し、Graph Convolutional Network により学習・識別することにより、識別精度が高くなることが判明した。 2.半教師あり学習による制作年推定:時代や世紀等、幅をもった制作年や、そもそも制作年が特定されていない仏像を含む仏顔画像データセットから、半教師あり学習手法により制作年をピンポイントで推定するモデルを構築した。その際、ピンポイントの制作年と時代や世紀で表される制作時期のラベルを統一的に扱うために、制作年を確率密度関数によって表現した。4,949 枚の仏顔画像が含まれるデータセットのうち1,887 枚に制作年に関するラベルがあり、1,887 枚のうち時代、世紀、ピンポイントの制作年のラベルを持つものがそれぞれ320 枚、316 枚、1,251 枚であった。このデータセットからランダムに選ばれた70% のサンプルでモデルを学習し、残りを評価に用いた。その結果、データセットに含まれる仏像の制作年が400 年頃から1403 年までの約1000 年に分布する中で、38 年程度の平均絶対誤差(Mean Absolute Error; MAE)で推定できた。 なお、COVID-19の影響によりは調査は困難を伴ったが、フリアギャラリー、京都大学総合博物館他にて3次元画像も取得した。
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