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2022 年度 研究成果報告書

法的判断の構造とモデル化の探求:AIはリーガル・マインドを持てるか?

研究課題

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研究課題/領域番号 18H03612
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分5:法学およびその関連分野
研究機関明治大学 (2019-2022)
東京大学 (2018)

研究代表者

太田 勝造  明治大学, 法学部, 専任教授 (40152136)

研究分担者 加藤 淳子  東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00251314)
佐藤 健  国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 教授 (00271635)
浅水屋 剛  東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 助教 (00377920)
今井 耕介  東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00780032)
岡田 謙介  東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (20583793)
齋藤 宙治  東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (20779392)
米村 滋人  東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40419990)
森 大輔  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 准教授 (40436499)
飯田 高  東京大学, 社会科学研究所, 教授 (70345247)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード法的判断 / リーガル・マインド / 脳神経科学 / Dyanmic Causal Modeling / 法専門家と法の素人 / 法的判断と日常的判断 / 感情と理性 / 量刑判断
研究成果の概要

法専門家と法の素人にMRIに入ってもらい,殺人共謀共同正犯事件と日常的事例を判断してもらう実験をした.データ分析によれば,法的判断の際には,認知に関わる部位も,感情に関わる部位も活動していることが明らかとなり,リーガルマインドは,理性対感情という単純な対立では捉えられないことがわかった.反省悔悟をしている被告人の減刑判断において,法専門家は機能連結が少なく,法の素人は多くの機能連結が生じており,苦労して判断していると解釈される.他方,反省悔悟をしていない被告人の増刑判断においては,法の素人は感情による認知へのコントロールが生じ,法専門家では逆に,認知による感情へのコントロールが生じていた.

自由記述の分野

法社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

リーガル・マインドを持つ法専門家の法的判断は古くから議論され,理性中心との主張の方が多数派であったが,それが正確ではなく,法的判断も理性と感情の双方からなる複合的判断であることを脳科学的に明らかにして,従来の議論に科学的解明を与えたことは法学上画期的である.認知・理性関連脳部位と感情関連脳部位の間の連結性の方向が,反省悔悟のない悪い被告人の量刑を加重する際に,法の素人は感情部位から認知・理性部位へと向かう連結性が生じるのに対し,法専門家は逆方向で認知・理性が感情をコントロールしているとの知見は,脳科学的に画期的である.
成果は法学教育,法曹養成,法実務に大きな影響を与えうるものである.

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公開日: 2024-01-30  

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