研究課題/領域番号 |
18H03619
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宇山 智彦 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (40281852)
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研究分担者 |
西川 賢 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (10567390)
大串 敦 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (20431348)
加茂 具樹 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (30365499)
吉田 徹 同志社大学, 政策学部, 教授 (60431300)
澤江 史子 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (70436666)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 比較政治 / 権威主義 / ポピュリズム / 民主主義の危機 / 世界秩序の変動 |
研究実績の概要 |
前年度にコロナ禍により延期した国際ワークショップは、2021年度にも対面で実施することはできなかったが、オンラインで12月に開催した。「権威主義的統治の制度と戦略」と題し、旧ソ連諸国、東南アジア、東アジア、中東を例に、権威主義体制のもとでの地方政治、社会制度、抑圧、腐敗などを、理論と実証の両面から分析した。権威主義体制の統治能力および民主化についての新しい見方も提起された。比較政治学に強いミシガン大学の関係者たちと交流を深められたことも有益だった。 ワークショップに先立ち、2021年5月にはトルコの研究者をオンラインで迎え、世界各国での右派ポピュリズムの興隆を経済とアイデンティティの両面から議論した。7月にはスラブ・ユーラシア研究センター夏期国際シンポジウムを共催し、旧ソ連地域の民族問題と権威主義体制に関するセッションを担当した。 本研究ではこれまでも、研究対象国における政変や紛争を研究してきたが、繰越金による2022年度の研究は特に、前年度末に始まったロシアのウクライナ侵略戦争関連のテーマに積極的に取り入れた。この戦争は、ロシアの権威主義体制における意思決定の不合理性を示すと共に、動員やプロパガンダのさまざまな手法を浮かび上がらせ、また半民主的体制のウクライナが国難に立ち向かう際の強さと弱さを浮き彫りにした。2023年2月には、ウクライナ政治の研究者らを招いて国際シンポジウム「ウクライナとロシアの生存戦略」を共催した。 海外調査としては、2021年度に分担者の澤江はアメリカでトルコ出身の研究者から同国の権威主義・ポピュリズムについて聞き取り調査を行った。研究代表者は2022年9月にカザフスタンで政治改革の実態を調査した。 本研究では全体として、権威主義とポピュリズムの多様性および統治能力の強さ・弱さについて多くの知見が得られた。それをもとに論集の出版を準備している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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備考 |
(1)(2)には、本研究が主催・共催した国際シンポジウム・ワークショップ・研究会の情報が含まれている。(3)の、国際シンポジウム・ワークショップ前後の号には、それらの開催趣旨や成果の概要が載っている。
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