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2021 年度 実績報告書

東アラブ地域の非公的政治主体による国家機能の補完・簒奪に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18H03622
研究機関東京外国語大学

研究代表者

青山 弘之  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (60450516)

研究分担者 末近 浩太  立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701)
山尾 大  九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
錦田 愛子  慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (70451979)
濱中 新吾  龍谷大学, 法学部, 教授 (40344783)
高岡 豊  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (10638711)
今井 宏平  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (70727130)
溝渕 正季  広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (00734865)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード地域政治 / 政治 / 中東 / 東アラブ / 農業 / 食料安全保障 / NGO
研究実績の概要

中東、とりわけ東アラブ地域は、イスラーム国の衰退に伴い「ポスト・イスラーム国段階」とでも言い得る新局面に迎えた。このことは、イスラーム国の温床となってきた「弱い国家」や権威主義的支配が解消したことを意味せず、各国における国家再建や復興の前途は依然として多難である。2020年はじめに始まったコロナ禍とそれに伴う域内外の経済・社会の低迷は、こうした状況に追い打ちをかけている。だが、その一方で、国家の法的・制度的枠組みの外に身を置き、紛争や混乱のなかでその弱体化を誘引してきた非公的政治主体のなかに、国家機能を補完しようとすることで、事態打開に貢献しようとするものも現れている。本研究は、東アラブ地域における非公的政治主体の営為に焦点をあて、それらがいかなる政治的、社会的な条件のもとで、国家再建や復興において積極的、あるいは否定的な役割を担おうとするのかを解明することを試みた。
2021年度は、国家再建と復興の現状を重点課題とし、農業部門および食料安全保障において非公的政治主体の解明をめざした。具体的には、国内での戦闘が実質的に収束しつつも、欧米諸国の一方的制裁、さらにはコロナ禍で困難な国家運営を余儀なくされているシリアに焦点を当て、シリアの研究機関と共同で、非公的政治主体だけでなく、国家や営利団体が、農業部門および食料安全保障の復興において果たしてきた役割を評価するための世論調査を実施し、その分析を行った。一方、公的な政治的営為が展開するシリアの大統領選挙にかかる情報収集を行った。
その成果は、シンポジウム、インターネット、雑誌論文を通じて公開した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現地の調査機関との連絡調整に若干の遅れが生じ、成果のとりまとめなどに時間を要した。

今後の研究の推進方策

2021年度の研究作業の遅れについては、最終年度である2022年度にこれを挽回する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 「シリア大統領選挙:将来に向けた真の課題(特集:中東諸国の政治体制の諸問題)」2022

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 雑誌名

      『中東研究』

      巻: 543 ページ: 30-50

  • [雑誌論文] 「トルコのシリア侵略の「尖兵」としてのクルド民族主義組織PYD」2022

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 雑誌名

      『中東研究』

      巻: 545 ページ: 49-64

  • [雑誌論文] 「「中東世論調査(シリア2021-2022)」単純集計報告」(CMEPS-J Series No. 58)2022

    • 著者名/発表者名
      青山弘之・末近浩太・浜中信吾・髙岡豊・山尾大・錦田愛子・今井宏平・溝渕正季
    • 雑誌名

      CMEPS-J.net

      巻: - ページ: -

  • [学会発表] “Perception Differences between Former Refugees/Migrants and Those Who Remained in Syria: Evaluation of Living Conditions and Foreign Countries”2021

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki AOYAMA
    • 学会等名
      IPSA 26th World Congress of Political Science, online, July 10, 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] “Critical Geopolitics of the Syrian Conflict: The Territorial Partitions of Bilad al-Sham and Beyond”2021

    • 著者名/発表者名
      Kota SUECHIKA
    • 学会等名
      The 23rd Mediterranean Studies Association Annual International Congress, University of Gibraltar, Gibraltar (online), May 28, 2021
    • 国際学会
  • [備考] 現代中東政治研究ネットワーク(CMEPS-J.net)

    • URL

      http://cmeps-j.net/ja/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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