研究課題
令和2年度の研究実績は、2015年「社会階層と社会移動に関する全国調査」(SSM調査)データを用いた研究について議論、検討を重ね、42本の論文を書籍刊行論文として完成させた。本成果は、東京大学出版会より3巻本として2021年6月以降刊行開始が予定である。コロナ禍のため印刷作業が遅れ、もともと本プロジェクト終了前に3巻本が完成される予定であったが、実際の刊行までには至らなかった。これまでもSSM調査データの分析結果は書籍として刊行されてきたが、その成果は、ジェンダー、教育、労働、というようにテーマごとにまとめられてきた。今回は、人生の初期(若年)、中期(壮年)、後期(高齢)として、現代日本の社会階層を異なる視点から検討した点が新しい。第1巻では、教育や就業への移行に加えて、家族形成期にも着目し、親元からの離家、出生力、結婚同類婚、そして人生初期のライフコースについての論文が収録される。第2巻の人生中期は、正規/非正規雇用の格差拡大、職業経歴の階層化、そして階層意識等の研究が展開される。そして、2015年SSM調査プロジェクトの特徴でもある、高齢層の階層構造に着目したのが、第3巻である。そこでは例えば、高齢者にとっての職業経歴、出身階層からの効果、意識、さらには富の形成に関連した研究が含まれる。SSM調査データ分析をもとに英文書の刊行が、Springer社より予定されている。現在、最終的な草稿の検討、修正を行っており、英文書籍名は、Social Stratification in an Aging Society with Low Fertility - The Case of Japan、である。SSM調査を用いた研究成果は、2020年度、書籍3冊、論文15本、学会報告6件が報告されている。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
Social Science Japan Journal
巻: Vol. 24 ページ: 近刊
10.1093/ssjj/jyab010
Societies
巻: 10巻2号 ページ: -
10.3390/soc10020043
学術の動向
巻: 25(6) ページ: 68-70
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社会学評論
巻: 71巻1号 ページ: 29-49
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/2015SSM-PJ/
https://www.tcjs.u-tokyo.ac.jp/en/research/utokyo-princeton/index.html