研究実績の概要 |
(1) 電子ビーム入射用高電圧電源を整備した。(コンデンサーバンンク 20 kV, 250 μF, 50 kJ、2つのイグナイトロンを用いたパルス幅制御、最大 99.99 ms まで 0.01 ms 毎、直列抵抗による電流制限、最大 2 kA) (2) Mo 製のヘッドを持ち、ガス導入が可能な冷陰極型電子銃を2本試作した。そのうち、ヘッド溝間隔の短い方をLATE装置の下部ポートに取り付け、20 kV の負電圧を印加し、電気絶縁が保たれていることを確認した。次に 2.45 GHz の電子バーンスタイン波(EBW)により無誘導で立ち上げた球状トカマクに、10 kV, 2 ms の負電圧パルスを印加して、プラズマアノード法により Ik = 350 ~ 400 Aの電子ビームを入射することができた。しかし、入射前のプラズマ電流値 Ip ~ 3.7 kA 以上のプラズマ電流は流れず、電流増倍率 Ip/Ik = 9 ~ 15 であった。密度は中心で 2 x 10^18 m^-3 以上となった。ビーム入射開始後 ~1.7 ms 以降では Ip < 2.1 kA となり、閉じた磁気面がなくなっている。この時 Ip/Ik ~ 6 であり、これは入射電子が磁力線に沿って上部ポートに当たるまでにトロイダル方向に周回する回数と一致する。 (3) 熱陰極型電子銃の設計を行い、それを設置して動作試験をするためのミラー磁場型テストベンチを製作した。 (4) 32ch磁気プローブアレイの設計・製作を行い、SUSシールドパイプで覆われた時の周波数特性を計測した。また、48ch, 1Ms/sec, 16bit のA/Dコンバータと LabVIEW システムを導入し、高速データ収集系の整備を行った。 (5) 垂直磁場制御用バイポーラ電源(±1086 A, ±144 V, 100 ms)の整備を行った。
|