研究課題
【昨年度】一昨年度ドイツの加速器装置の故障で実験できなかったので国内実験(放射線医学総合研究所)で分解能の検証の後,ドイツへ渡航して本測定205Tl 81+ → 205Pb81+ + e-を全員参加して実施する予定であった。コロナの影響で渡航は叶わなかったがドイツ人研究者のみでデータを取得した。イオン源で1 次ビーム206Pb イオンを生成し線型加速器UNILAC にて核子当たり8 MeV まで前段加速ののち重イオンシンクロトロンSIS にて約500 MeV/u まで加速後,ビームを取り出し核破砕片分離装置FRS へと導いた。FRS では入射核破砕反応で生成する81価の205 Tlイオンを分離し本計画のメインデバイス・重イオン蓄積リングExperimental Storage Ring[ESR] へ入射・周回させた。 ここで周回粒子に対してショットキー質量分光を行った。ESR の周回軌道中の空洞にショットキー検出器を設置しておく。荷電粒子が電極を通過する際に誘導電荷によるショットキーノイズが発生するのでこれ を増幅した。粒子のm=q に応じた周期でこのショットキーノイズを発生させる。これらのパルスに対しスペクトラム・アナライザで周波数解析(FFT 法を用いる) によっ て粒子同定が可能となった。親核205Tl81+ を周回させるとベータ崩壊の娘核は3 時間経過後には約10個が得られ,6 日程度の実験で5*10個となり崩壊直線が求まる。これから半減期を決定する。【論文公表までの流れ】半減期決定→ニュートリノ捕獲断面積→ニュートリノフラックスの決定という流れであるが現在鋭意データ解析中である。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Physics: Conference Series
巻: 1643 ページ: 012099/1-6
10.1088/1742-6596/1643/1/012099
JPS Conf. Proc.
巻: 32 ページ: 010044/1-3
10.7566/JPSCP.32.010044
巻: 32 ページ: 010032/1-3
10.7566/JPSCP.32.010032