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2022 年度 研究成果報告書

ハイパー変形原子核の探索

研究課題

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研究課題/領域番号 18H03703
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

青井 考  大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (00311647)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード超変形 / 変形共存 / 変形混合
研究成果の概要

カルシウム-40の超変形状態(第3-Jπ=0+状態)から球形状態(第1-Jπ=0+状態)へのe+e-生成崩壊を測定することで電気単極子強度を決定した。得られた値は極めて小さく、質量数50以下の原子核のなかで最も小さいものであった。球形状態、通常変形状態、超変形状態が純粋な状態ではなく、互いに混合しあっており超変形状態から球形状態への遷移を弱めあうような干渉が起きていることが分かった。さらに、カルシウム-40の核図表上右上の中性子過剰チタン同位体で変形度の推移を追跡するために56Tiおよび56Tiのクーロン励起断面積から変形度を最も直接的に反映する物理量である電気四重極遷移強度を決定した。

自由記述の分野

実験核物理

研究成果の学術的意義や社会的意義

古典的な液滴では常に球形が安定であるのに対し、原子核では量子効果によって変形状態が安定化することが多い。さらに、複数の異なる形状の状態が基底状態付近に現れそれらの状態が混合する変形混合現象が起こることもある。カルシウム-40原子核では球形と通常変形と超変形の状態が基底状態付近に存在するが、今回の研究では3つの状態が混合し合い、互いの状態の遷移強度に干渉効果をもたらしていることが分かった。球形状態と超変形状態という非常に異なる内部構造を持った状態が混合するという現象は核分裂などの量子多体系のダイナミクスを理解する上で重要な役割を果たす。

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公開日: 2024-01-30  

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