研究課題/領域番号 |
18H03724
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
成影 典之 国立天文台, 太陽観測科学プロジェクト, 助教 (50435806)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 粒子加速 / 磁気再結合 / X線撮像分光観測 / 観測ロケット実験 FOXSI-3 / 観測ロケット実験 FOXSI-4 / 衛星計画 PhoENiX / 太陽 / フレア |
研究成果の概要 |
本研究では、磁気再結合と粒子加速の理解のために、太陽フレアに対する軟X線・2次元集光撮像分光観測の実現を目指した研究を実施した。この観測の鍵となるのが、軟X線に感度を持ち、1秒間に数百毎以上の高速連続露光が可能な裏面照射型CMOS検出器を用いたカメラシステムである。 そこで本研究では、我々が開発したCMOSカメラシステムをNASAの観測ロケット(FOXSI-3)に搭載し、非フレア時ではあるが太陽コロナの軟X線集光撮像分光観測を世界で初めて成功させた。 一方、将来の衛星を用いた太陽フレア観測を目指し、その実用に耐えうるCMOS検出器とカメラシステムの基礎開発を実施、必要となる基礎技術を獲得した。
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自由記述の分野 |
太陽物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽は人類に最も身近な天体であり、そこで起きる現象の理解は知的価値だけに留まらない。例えば、太陽フレアによって生成される高エネルギー粒子(加速粒子)やX線などの電磁波は、地球周辺の宇宙環境に大きな影響を及ぼす。つまり、本研究が目指す粒子加速過程の理解は、太陽フレアによる宇宙天気変動の理解や、社会環境への影響の把握を通じて社会へ貢献し得る。 加えて本研究は、半導体検出器、高速データ処理回路などの最先端技術を活用しており、工学・産業分野との連携で成り立っている。本計画の推進において、現時点でも既に新たな技術の獲得がなされており、今後も更なる工学・産業分野への波及効果が期待できる。
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